行政院の龔明鑫政務委員は28日、観光振興策として９月より配布している夜市（ナイトマーケット）クーポン券について、消費を盛り上げる効果が見られるとして、今後400万枚の追加発行を実施する考えを表明した。29日付蘋果日報が報じた。
龔政務委員（右）は、東部の夜市が中国人観光客減少の影響を受けた中、夜市クーポン券は効果のある適切な政策とアピールした（28日＝中央社）
夜市クーポン券は、台湾域内の指定ホテルに宿泊した個人旅行者を対象に、９月16日より１室１泊ごとに１セット200台湾元（約710円、50元券の４枚つづり）分を配布しているもので、過去１カ月余りで発行は182万枚に達し、このうちの25.8％に当たる47万枚が回収された。地域別の回収枚数は東部（宜蘭、花蓮、台東）が19万枚で最多。次いで南部が14万6,000枚となった。これまでに2,000万元以上が夜市で消費された計算だ。
一方、国民党寄りの聯合報は、回収率の低さを批判的に報じた。東部・離島での宿泊を除いて、地域をまたいで使用できない不便さや、200元のためにわざわざ夜市に出掛けるとは限らないといった識者の声を紹介して、政策への疑問を投げ掛けた。
