ニュース 商業・サービス 作成日:2019年11月7日_記事番号:T00086739
JR東日本ホテルズ(幹事会社・日本ホテル、里見雅行社長)は6日、五つ星ホテル「JR東日本大飯店台北(ホテルメトロポリタンプレミア台北)」を2021年初めに、台北都市交通システム(MRT)南京復興駅付近のビルでオープンすると発表した。同社初の海外進出だ。訪台日本人客だけでなく、台湾人客もターゲットとし、同社ブランドの認知度向上によって日本での集客につなげる。
里見社長。将来は台北を中心に複数のホテルを出店する構想を示した(YSN)
里見社長は、日本で12軒展開するメインブランド「メトロポリタンホテル」をベースに、ラグジュアリーブランド「東京ステーションホテル」のエッセンスを加えたホテルとし、日本流のおもてなしあふれるサービスを提供すると説明。メトロポリタンホテルブランドは「やすらぎと華やぎが出会う場所」がコンセプトで、台湾と同社の本拠地である東日本の魅力が感じられるようなホテルにしたいと強調した。
三輪執行役員(右4)は、台湾で長く愛されるホテルになるよう努力すると語った。里見社長(右5)、JR東日本台湾事業開発の石黒陽一董事長(右6)(YSN)
メインターゲットは旅行やビジネスで台湾を訪れる日本人客と、台湾人客で、5年後に売上高10億台湾元(約36億元)以上を目指す。ホテルの中国語名称に「JR東日本」を入れたのは、台湾人客にJR東日本グループの安心、安全のブランドイメージをアピールして、インバウンド需要につなげることが目的だ。
敷地面積1,756坪、地上15階、地下6階建てで、ロビーから15階までが吹き抜けになっているのが特徴だ。客室は288室で、広さ33~185平方メートル、全てバスタブ付き。7日付工商時報によると、JR東日本ホテルズは進出先のビルを6億元かけて改装、年平均客室単価は5,500元前後、稼働率は80%を目指す。
レストランはビュッフェや日本料理、中華料理、バーなど7店で、台湾在住の日本人の利用も見込む。地下3階の宴会場は、貸主の国泰人寿保険(キャセイ・ライフ・インシュアランス)が運営する。
同ビルには昨年末まで台北威斯汀六福皇宮(ザ・ウェスティン台北)が入居していたが、建物の賃料高騰で撤退しており、新たなテナントに注目が集まっていた。里見社長は、十分経営していけると判断したと強調した。蘋果日報が報じた観測によると、賃料は年間約4億元とされる。
ハワードホテルと合弁
同ホテルの運営は、JR東日本グループが、台湾最大級のホテルチェーン、福華大飯店集団(ハワードホテルグループ)系の福康投資と12月に設立予定の合弁会社「捷福旅館管理顧問」が担う。資本金は5億元で、出資比率はJR東日本グループが95%、福康投資が5%。
JR東日本ホテルズとハワードホテルグループは昨年11月、相互送客を目的とした営業提携契約を締結。ハワードホテルグループの担当者によると、宿泊客のうち日本人の割合は3割に上昇した。
JR東日本、台湾事業拡大
JR東日本グループは同ホテル出店の他、18年3月に100%子会社、台湾捷爾東事業開発(JR東日本台湾事業開発)を設立、今年1月にオープンした商業施設「微風南山(ブリーズ南山、信義区)」へのショッピングセンター(SC)「アトレ」、訪日旅行者向け情報発信カフェ「JAPAN RAIL CAFE」の出店など台湾での事業拡大を図っている。
JR東日本の三輪美恵執行役員は今後の事業展開として、駅ビル・駅構内のSCや弁当販売、飲食店、スポーツクラブなどに意欲を示した。
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