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韓氏の高級住宅購入問題、台肥に13億元の融資圧力か


ニュース 政治 作成日:2019年11月12日_記事番号:T00086833

韓氏の高級住宅購入問題、台肥に13億元の融資圧力か

 国民党の総統選候補、韓国瑜高雄市長が2011年に台北市南港区の高級住宅を購入後、開発事業者の台湾肥料(台肥)に圧力をかけ、購入資金の一部を借り入れていた疑いが浮上した問題で、民進党の林俊賢立法委員は11日、韓氏の妻、李佳芬氏と同住宅購入者5人が台北市議会議員2人を通じて台肥に圧力をかけ、計13億台湾元(約46億6,600万円)の融資を受けていたと暴露した。12日付自由時報などが報じた。

/date/2019/11/12/18lin_2.jpg林立法委員(右)は、市民の生活苦はこうした住宅投機が原因と批判した(11日=中央社)

 林立法委員によると、韓氏が購入したのはプレビルド住宅で、当初は銀行から最大7割の融資を受けられたが、その後、当時の馬英九政権の住宅取引抑制策により銀行からの融資上限が5割に引き下げられた。

 これを受け李氏らは14年11月、台肥に対して住宅価格の2割の融資を要求したが、台肥は、契約と会社法の規定により、業務上の取引先への短期の資金融通以外はできないとして拒否し、12月26日までに李氏らが2割の費用を支払わない場合、既に受け取った住宅価格の15%分を違約金として没収すると通告した。その後、李氏らは台北市議2人を通じて台肥に再び2割の融資を要求し、台肥は15年4月に同意した。韓市長が購入した住宅の価格は7,200万元だったため、韓市長は1,438万元の融資を受けた。融資には20年間の分割返済という条件が付いていた。

 林立法委員は、台肥の融資は規定に違反し、董事会の承認も得ておらず、財務諸表にも関連の記録がないと指摘し、台肥が外部からの圧力を受けずに違法行為を働くだろうかと疑義を呈した。

 金融監督管理委員会(金管会)の顧立雄主任委員は同日、調査を行い、1カ月以内に結果を報告すると表明した。台肥の最大株主である行政院農業委員会(農委会)は、台肥に対し1週間以内に報告書を提出するよう要求するとした。

 台肥に圧力をかけた当時の台北市議の一人として黄珊珊・現台北副市長の名前が挙がっている。黄副市長は同日、15年1月23日に当時の助手が住宅購入者6人と話し合いの場を持ったが、圧力はかけておらず、韓氏とも面識がなかったと説明した。