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桃園空港に新管制塔、野柳の女王岩のデザイン


ニュース 社会 作成日:2019年11月13日_記事番号:T00086860

桃園空港に新管制塔、野柳の女王岩のデザイン

 林佳龍交通部長は12日、桃園国際空港の新管制塔の運用を12月16日に開始すると発表した。12億7,000万台湾元(約45億円)をかけて建設した。同管制塔は台湾北海岸の景勝地、野柳地質公園(新北市万里区)にある、海水の浸食や風化によって女性の横顔のような形に削られた有名な奇岩「女王頭(クイーンズヘッド)」をイメージしてデザインされており、新たなランドマークとなると期待されている。

/date/2019/11/13/18kakomi_2.jpg林交通部長(左)。新管制塔は試験稼働が完了し、あとは16日を待つばかりとなっている(12日=中央社)

 交通部民用航空局(民航局)の統計によると、1979年の開港当時、桃園空港における航空機の発着数は1日100回程度だったが、現在では720回に増えた。一方、40年にわたり使用されている既存の管制塔は、管制官用の座席が少ない上、視野が狭く、増え続ける発着数への対応が難しくなっていた。

 フランスの設計チームが外観デザインを手掛けた新管制塔は、高さ65メートルと既存の管制塔を19メートル上回る。360度見渡すことができ、既存の管制塔の滑走路の一部が死角となっている問題が解消される。

 管制官用の座席は6席で、最大11席まで増やすことが可能だ。統合型の航空管制自動化システムを導入しており、2030年には1日1,200回と予想される発着数にも対応できる。

 この他、新管制塔には360度パノラマスクリーンを搭載した最新のシミュレーターを設置した。投資額は7,000万元。降着装置の故障、人や動物の滑走路進入などのトラブル発生、さまざまな悪天候を想定し、航空機を安全に離着陸させられるよう訓練を積むことができる。

 ちなみに同装置では、桃園空港に大雪が降る、滑走路をラクダが歩くなどの状況をシミュレーションできるが、さすがにこの機能は不要ではないだろうか。