ニュース
運輸
作成日:2008年7月9日_記事番号:T00008693
マースク、高雄港ふ頭2基の契約中止か
コンテナ海運最大手、デンマークのA.P.モラー・マースクが間もなく賃貸契約の期限切れを迎える高雄港118号および119号のコンテナふ頭2基で契約更新を行わないとの観測が伝えられ、関係者に衝撃が走っている。事実であればマースクの借り受けるふ頭は76号と77号の2基のみとなる。9日付経済日報が報じた。
近年中国沿岸部の港湾でふ頭施設の開発が進んだことから、高雄港の貨物取り扱い量は減少傾向にある。ただ、コンテナ取扱量の世界ランキングでも昨年はランクの下降が続いたものの、貨物取扱量は1,000万TEU(20フィートコンテナ換算の積載能力)を維持していた。しかし、マースクの貨物取扱量は高雄港全体の約1割以上を占め、同港に進出する外国企業で最大となっており、これが半減すれば世界ランクがさらに下落することになる。
また、海運業者によると、マースクの高雄港における取扱量が減少すれば、同港に立ち寄る船舶数も減り、輸出入貨物の輸送への影響は必至だという。
高雄港務局の蔡丁義港務長は8日、「マークスに対し75号ふ頭への借り換えとふ頭運営拠点の拡張によるコスト削減を提案した」と語り、謝明輝港務局長も「マークスを引き止められると信じている」と強調した。