ニュース 政治 作成日:2019年11月19日_記事番号:T00086958
国民党が決定した立法委員選挙の比例代表候補者名簿が物議を醸す中、民進党は18日、名簿順位4位に登載された呉斯懐・元陸軍中将の人選は不適切として、呉氏に対して立候補の辞退を呼び掛けた。19日付自由時報などが報じた。
民進党は、呉氏が立法委員に当選した場合、台湾の安全保障に穴が開くことを懸念している(18日=中央社)
同紙によると呉氏は2016年、香港の中国系テレビ局「鳳凰衛視(フェニックステレビ)」の番組に出演し、「中国は今後20年、常に兵力を投入できる能力を持たねばならない」「準備がまだできていない段階では、米国や欧州を慌てさせないよう慎重に隠してやらなければならない」など、中国の軍事的拡張を支持する発言を行っていた。
民進党の林琮盛中国部主任は「中国が香港を抑圧する中での呉氏の名簿登載は疑問だ。国民党と共産党のどちらの名簿なのか」と述べて、共産党にすり寄る呉氏の姿勢を問題視した。これに対し国民党は、「民進党は香港を題材に、わが党の比例代表候補を親中的と中傷したが、香港での衝突(の解決)に何の役に立つのか」と反論した。
国民党、支持率6ポイント下落
同日付蘋果日報によると、国民党は名簿問題によって、立法委員選比例代表での支持率を25.2%と、先月下旬の調査時から一挙に6ポイント落とし、初めて民進党に逆転された。民進党は逆に1ポイント伸ばして26.5%とした。識者からは、6ポイントは比例代表で2~3議席に相当するとの指摘が出た。
国民党の総統選候補、韓国瑜高雄市長の選挙対策本部主任委員への就任が報じられた朱立倫前新北市長は、「比例名簿は韓氏の選挙情勢への大きな打撃となった。選挙区の立法委員にも悪影響を与えている」と懸念を示した。
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