ニュース 食品 作成日:2019年11月22日_記事番号:T00087018
油脂メーカーの福懋油脂(フォルモサ・オイルシード・プロセッシング)は6月末の役員改選で飼料メーカー、興泰実業の呉金泉前董事長率いる勢力が経営権を奪取した後、興泰実業の株式を買い増しており、元経営陣は背任に当たるのではないかと反発している。許忠明前董事長ら福懋油脂の元経営陣は、呉美紅董事長(呉金泉氏の妹)の解任を目指す構えだ。22日付工商時報が伝えた。
福懋油脂は8月半ば、元経営陣に無断で興泰実業の株式152万3,000株を4,332万9,000台湾元(約1億5,400万円)で取得したのに続き、21日にも175万株を4,900万元で買い増した。
興泰実業は業績が低迷している上、株式の流動性が不足しており、株式取得には合理的理由が見当たらない。しかし、福懋油脂の新経営陣は投資価値がない興泰実業の株式を会社資金で取得した。福懋油脂が取得した株式は呉金泉氏らが保有していたものとされ、呉氏らが業績不振の興泰実業の株式を福懋油脂に押し付けたのではないかと指摘されている。
そもそも興泰実業は福懋油脂の大株主であり、福懋油脂の呉美紅董事長は興泰実業の呉星澄董事長兼総経理のおば、葉文籐前総経理の妻に当たる。このため、一連の株式取得は関連当事者取引に該当するが、情報開示時にその点に関する説明はなかった。
インサイダー取引の疑いもある。興泰実業は6月中間決算で赤字に転落したが、福懋油脂は決算発表の直前に興泰実業の株式を取得していた。
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