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作成日:2008年7月9日_記事番号:T00008709
フィリップスのディスプレイブランド、冠捷が年内に獲得
液晶ディスプレイ受託生産世界最大手の台湾系冠捷科技(TPVテクノロジー)は、蘭フィリップスの液晶ディスプレイのブランド独占使用権を年内に獲得することが決まった。フィリップスの8日の発表によると、冠捷が世界市場の調達、配送、マーケティング、販売業務を行い、フィリップスは売り上げに応じたライセンス料を受け取ることになる。9日付工商時報などが報じた。
フィリップスのディスプレイ事業の昨年の売上高は約6億ユーロ(約1,000億円)で、冠捷の売上高は84億5,500万台湾元(約300億円)だった。冠捷の今年の売上高は、ブランド獲得により、100億元を突破する見通しだ。
また、冠捷の自社ブランド「AOC」の第1四半期の出荷台数は前期比51%増の180万台で、世界市場シェアは前期より1位ランクを上げ、7位だった。フィリップスの第1四半期の出荷台数は110万台で、冠捷は今後世界シェア5位以内に躍進する可能性もある。
フィリップスは2005年9月から液晶ディスプレイの生産をすべて冠捷に委託しており、冠捷の株式13.55%を保有しているなど、両社の関係は密接だった。フィリップスはブランド譲渡により、ディスプレイ事業から撤退することになる。