CIP、世界最大のナセル工場建設へ


ニュース 公益 2019年11月28日

CIP、世界最大のナセル工場建設へ

記事番号:T00087121

 デンマークの大手年金基金で風力発電所開発を手掛けるコペンハーゲン・インフラストラクチャー・パートナーズ(CIP)は27日、鉄鋼最大手の中国鋼鉄(中鋼、CSC)の協力の下、風力タービンの発電機などを収納するナセルのメガワット(MW)規模の世界最大となる組立工場を建設すると表明した。2023年以降に送電を開始する同社の彰化県沖の洋上(オフショア)風力発電所など向けに供給する。風力発電向け部品の台湾現地生産がさらに進展する。28日付自由時報などが報じた。

/date/2019/11/28/00top_2.jpg政府の台湾生産化への後押しが、当初消極的だったとされるナセル組立工場の設置につながった(27日=中央社)​

 CIP台湾区計画開発長の許乃文(マリナ・シュー)氏は、年内に建設候補地を台北港と台中港のどちらかに絞り、同社が彰化県沖で進める大型風力発電所(ウインドファーム)の「彰芳2期」「西島」、CSCが進める「中能」向けの供給に間に合うとの見通しを示した。「彰芳1期」と合わせた3カ所の総設備容量は900MW。CSCは同工場への投資には参加せず、コスト面の支援で支える。

 同工場では、風力タービンを供給する三菱重工業系の洋上風力発電設備会社、MHIヴェスタスオフショアウィンド(MVOW)から技術提供を受け、発電容量9MWのナセルを組み立てる計画で、経済部の求める台湾生産化基準を満たすことを目指す。

 ナセル組立工場の台湾建設は、シーメンスガメサ・リニューアブル・エナジー(SGRE)がデンマークのエルステッド向けに供給を予定する工場に続いて2カ所目となる。

MHIヴェスタスがPCM工場

 一方、許氏によると、MHIヴェスタスは台中港に風力タービンの心臓部の電源変換モジュール(PCM)組立工場を設置する。欧州以外での初のPCM生産拠点となる。許氏は、PCMは7,000項目以上の部品が使用されており、政府が台湾製を求める▽電力ケーブル▽無停電電源装置▽変圧器▽工業用ファスナー▽配電盤──の5項目の重要部品以外でも、約半数の部品が台湾企業から供給されるとの見通しを示した。

 この他、MHIヴェスタスは風力タービンのブレードの台湾生産化に向け、天力離岸風電科技と合弁で台中港にアジア初のブレード工場を建設している。ブレード金型への投資のみで7億台湾元(約25億円)に達する。

CIP台湾発注、300億元

 CIPは同日、台湾生産化項目に関し、最終合意に署名したことを明らかにした。風力タービンの他は、▽海面下基礎、世紀離岸風電設備(CWP)▽パイル、俊鼎工程と世紀風電▽海上運搬・設置工程、台船環海風電工程(CSBC-DEME・ウインド・エンジニアリング、CDWE)と伯威海事工程▽陸上変電所、東元電機(TECO)──など80社以上の台湾企業が参画する。

 CIPによる台湾での発注額は、鉄骨構造と変電所の231億元を含め300億元以上に達した。許氏は、政府が台湾での現地生産項目を将来増やすことを歓迎するとの意向を示した。

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