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MRT工事で保険料水増し、富邦産険が関与


ニュース 社会 作成日:2008年7月10日_記事番号:T00008719

MRT工事で保険料水増し、富邦産険が関与


 台北市の都市交通システム(MRT)の工事に絡み、損害保険の富邦産物保険に保険料を水増し請求させる手口で施工業者に資金を還流させていた疑いが強まり、最高検特別偵査組は9日、関係先17カ所を家宅捜索するとともに台北市政府捷運工程局の幹部ら13人を取り調べた。10日付工商時報が伝えた。

 検察当局は、行政側が職権を乱用して、建設工事保険の仲介を行っていたとみて、関係者を追及している。

 調べによると、問題となったのはMRT桃園空港連絡線の三重~台北間の土木工事に絡む保険契約。同工事は達欣工程と清水建設が昨年4月に受注し、建設工事保険料として6,592万台湾元(約2億3,000万円)が計上された。

 富邦産険の担当者は保険契約を獲得するため捷運工程局幹部と接触し、施工業者の達欣工程に富邦産険と保険契約を結ぶよう働きかけた。富邦産険は実際の保険料が5,200万元だったにもかかわらず、保険料を水増し請求し、差額を達欣工程にキックバックしていた。

 検察はキックバック分の一部が行政側の関係者に渡った疑いもあるとみて調べている。

 富邦産険は「捜査には全面的に協力する。公共工事に絡む保険料は市場のルールに従って受け取っており、違法行為は絶対にない」とコメントしている。