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作成日:2008年7月10日_記事番号:T00008721
台湾の国際活動参加容認、中国内部で反発
中国の胡錦濤国家主席が中台和解に向け、台湾の国際活動への参加を容認する柔軟な姿勢を打ちだしたのに対し、各国に派遣されている中国の大使らは「国家の中心的利益にかかわる」として強硬な反対論を展開しているもようだ。10日付中国時報が伝えた。
中国共産党の外交政策を担当する幹部によると、共産党中央が中台の窓口機関による交渉で台湾の国際活動参加に関する話し合いを進めようとしていることについて、外交部からの強い反発の声が上がっているという。
各国に派遣されている大使らは、「外交の戦場における台湾との過去の闘争は何だったのか。馬英九政権に譲歩すれば、4年後、8年後に民進党が政権を奪回した場合、どう対処するのか」といった懸念を示しているという。
馬政権の発足以来、中国の外交ブレーンである楊潔勉・上海国際研究所長、劉国深・アモイ大学台湾研究院長ら専門家が相次いで訪台し、台湾の与野党関係者と接触している。このうち、楊外相の弟に当たる楊潔勉氏は窓口機関の海峡交流基金会(海基会)幹部と会うなどして、台湾の国際活動参加に関しても意見交換を行ったもようだ。
中国側は当面、馬政権が国連総会で中華民国名義による国連復帰を推進するか否かに注目しているという。