富邦金融控股は10日、子会社の台北富邦銀行と三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ（ＭＵＦＪ）の三菱東京ＵＦＪ銀行（本店・東京都千代田区、永易克典頭取）が戦略提携契約を結んだと発表した。富邦金控の龔天行総経理は、中国を中心とした海外市場で業務提携を推進するが、資本提携は行わないと語った。11日付工商時報が報じた。
富邦金控の蔡明忠董事長によると、提携の業務範囲はファクタリング、シンジケートローン、法人業務などで、将来的にはプライベートバンキングやトレードファイナンス業務などまでに拡大する可能性もある。
龔総経理によると、三菱東京ＵＦＪ銀は北京、上海など中国に７支店を設置しており、このネットワークを通じて、台北富邦銀の顧客である台湾企業に対し、人民元でのシンジケートローンなど、幅広いサービスの提供を期待している。
同じく三菱東京ＵＦＪ銀との提携観測が報じられている元大金融控股は、ＭＵＦＪと交渉中であることについて認め、提携が実現しても主に証券分野となるので、富邦金が提携を行ったことに特に問題はないとの見方を示した。
