ニュース 自動車・二輪車 作成日:2020年1月8日_記事番号:T00087749
自動車完成車の昨年の輸出台数が前年比37%増の3万3,000台となり、5年ぶりに増加に転じた。主要輸出先の中東市場の景気回復を受け、国瑞汽車が生産するトヨタ自動車のセダン「カローラ・アルティス」新モデルの輸出が好調だった。ピークだった2014年の9万5,500台と比べて依然3分の1の水準だが、業界関係者は、今年は4万台水準に回復し、今後5年間は成長が続くとの楽観的な見通しを示した。8日付工商時報が報じた。
国瑞汽車が生産する「カローラ・アルティス」の昨年通年の輸出台数は3万2,000台で、前年比8,000台以上増加した。昨年初め投入された新モデルは、昨年半ばより中東市場への輸出が始まり、品質と価格競争力から好評を得ている。国瑞汽車は今年、国際原油価格の回復に伴う中東経済の活況で、同地区のトヨタディーラーからの受注がさらに増える見通しだ。
国瑞汽車、SUV初生産・輸出
同社はまた、今年下半期に生産するトヨタの小型クロスオーバースポーツ用多目的車(SUV)が中東などへの輸出に加わる見通しだ。国瑞汽車にとって初のSUV生産となり、台湾市場にも供給する。海外からの輸入車に押され、昨年の台湾での台湾生産車販売シェアが52.3%と過去最低にまで低下した中、内外で人気のSUV生産が同社の新たな柱となりそうだ。
中東6カ国は国瑞汽車が09年に「カローラ・アルティス」の輸出を開始して以来、台湾生産車の重要輸出先となっている。同社を含む完成車輸出台数は、09年の3万台余りから14年には9万5,500台まで成長したものの、その後は国際原油価格の下落による中東経済の悪化と同地での外国人労働者の大量雇用政策からの転換を受け、中東での中型セダン車の需要が大幅に減退したことで、15年から4年連続で減少。18年には2万4,000台にまで落ち込んでいた。
中華汽車、デリカ輸出へ
一方、中華汽車工業(チャイナ・モーター)が生産する軽型商用車「ベリカ」とミニバン「ジンガー」の新モデルは昨年、中東の新安全規制への対応が完了したことで、輸出を再開した。同社の昨年通年の輸出台数は1,000台近くと、前年から倍増した。
中華汽車は今年、三菱自動車と交渉し、昨年台湾で発売した商用車「デリカ(得利卡)」第6期排ガス規制適合モデルを、中東市場に優先的に輸出する計画だ。
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