ニュース 石油・化学 作成日:2020年1月10日_記事番号:T00087812
台塑集団(台湾プラスチックグループ)の王文淵総裁は9日、台湾塑膠工業(フォルモサ・プラスチックス、台塑)の春節(旧正月、2020年は1月25日)前の忘年会(尾牙)に出席し、現在の景気について慎重な見方を示した。10日付工商時報が伝えた。
毎年、忘年会で景気展望を語ってきた王総裁(右)だが、来年からは傘下の主要4社の董事長に事業の展望を説明させることに変えたいと述べた(9日=中央社)
王総裁は「昨年は米中の貿易衝突が世界経済に打撃を与えた。プラスチック化学製品の相場も供給過剰で低迷し、グループの収益も思わしくなかった」とした上で、「(米中)貿易戦争を巡る協定がいまだに結ばれず、現在の経営ムードは悲惨だ。今後の市況には慎重な見方を維持し、今後の不確定要素の動向を静観したい」とコメントした。
こうした中、台塑が米テキサス州に建設した高密度ポリエチレン(HDPE)プラント(年産40万トン)が昨年末に完成し、今年から収益に貢献する見通しだ。また、南亜塑膠工業(南亜プラスチックス、南亜プラ)が同州に建設しているエチレングリコール(EG)プラント(年産82万8,000トン)も4月に完成、6月に稼働開始の予定で、中南米向けの出荷を強化する。
台塑の林健男董事長は「今後5年間で58億米ドルを投資し、世界展開を加速したい」と述べた。計画には▽中国・浙江省寧波市でのプロパン脱水素装置(PDH)プラント▽米テキサス州でのポリプロピレン(PP)プラント▽高雄港洲際貨櫃中心(大陸間コンテナターミナル)第2期の石化専用区──などが含まれる。
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