ニュース 政治 作成日:2020年1月12日_記事番号:T00087833
台湾各紙は蔡英文氏と民進党の勝利について、中国の圧力を得票につなげる戦略が功を奏したと論じた。
民進党寄りの自由時報は、中国が「一国二制度」による台湾統一を迫っていることや、香港で続く反中抗争などの外部要因が選挙結果に最も影響を与えたと指摘。民進党は、親中姿勢の野党国民党が政権を取れば、台湾が香港のようになりかねないとの不安を有権者に訴えて、勝利に結び付けたと分析した。蘋果日報も、この不安感を表した「亡国感」の影響がなければ、ここまでの大勝には至らなかったと指摘した。
国民党寄りの聯合報も、蔡氏が今回の選挙を「主権を守る戦い」と位置付け、特に若い世代の有権者から多くの支持を集めたと分析。内政面が争点だった2018年の統一地方選とは異なり、国民党に主導権を渡すことはなかったとした。
各紙は一方で、内政への課題は引き続き山積していると指摘した。
聯合報は、蔡政権の施政は2年前に民進党が惨敗したときとほとんど変化していないとして、有権者の不満や行政に対する不信感に誠実に応えるよう求めた。自由時報も、12年からの2期目の政権運営で失敗した馬英九前総統と同じ轍(てつ)を踏まないよう、コネではなく専門性で人材を選ぶことが必要と訴えた。
経済日報は、蔡氏が2期目で直面する経済問題として、▽高齢化や少子化、若者の高い失業率▽電子以外の産業の停滞と賃金の伸び悩み▽原子力発電所停止による火力発電依存と大気汚染の発生──などを挙げた。各問題の解決に向けて、野党の政策や人材も採用し、団結して政治に当たるよう提言した。
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