蔡総統再選、外資が「台湾買い」


ニュース 金融 2020年1月14日

蔡総統再選、外資が「台湾買い」

記事番号:T00087866

 蔡英文総統の再選を受けて、週明け13日の株式・外国為替市場には政策の継続性への安心感から外資の資金が流入した。加権指数は前営業日比88.77ポイント上昇の1万2,113.42ポイントと1万2,100台を回復。為替は午後4時時点で1米ドル=29.952台湾元と、30元ラインを突破して1年半ぶりの元高水準まで上昇した。外資系証券会社からは、株価は今年、過去最高値の1万4,000ポイント台へ上昇するとの強気な予測も出ている。14日付経済日報などが報じた。

/date/2020/01/14/00top_2.jpg13日の株価ボードは上昇を示す赤色が目立った。今年の株式市場の動向に悲観予測はほぼ見当たらない(13日=中央社)

 13日の株式市場は蔡総統再選のご祝儀相場となり、半導体、金融、および世紀鋼鉄結構(センチュリー・アイロン&スチール・インダストリアル)や上緯国際投資控股(上緯投控、スワンコール・ホールディング)などの政策の恩恵を受ける風力発電関連銘柄に買いが集まった。一方、両岸(中台)関係の緩和が遠のき、中国が今後も訪台観光客を引き締めるとの見方から観光関連株は売られた。同日の外資、投資信託、証券会社の自己売買による買越額は123億7,100万元(約456億円)に達した。

 証券会社からは、春節(旧正月、2020年は1月25日)連休後に過去最高値の1万2,682ポイントを突破するとの見方が出ている。モルガン・スタンレーは、▽米中の貿易戦争における対立が緩和する▽中台間の緊張が緩和する▽情報通信製品の世界需要がさらに高まる▽台湾上場企業が前年比13%の増益を遂げる──などの好条件がそろった場合、1万4,255ポイントまで達する可能性もあると指摘した。

中銀、30元ラインを放棄

 台湾元の対米ドルレートの29元台突入は、中央銀行(中銀)が選挙前に為替介入によって守っていた1米ドル=30元台ラインを放棄したことを意味する。これについて銀行の外国為替担当幹部は、中銀が選挙後も外為市場の混乱はないと判断したこと、および米財務省による為替操作国・地域指定の前段階である「監視リスト」への再登載を避けるために、一方的な米ドル買いを取りやめたことによるものと解説した。

 なお13日は、米国と中国による貿易交渉の第1段階の合意署名を好感して、日本円以外のアジア通貨が幅広く買われた。台湾元の上昇はその一環でもある。

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「30元が限界点」=電電公会

 台湾元の上昇は、食品、石油化学、鉄鋼など内需中心の産業に恩恵をもたらす一方、工作機械、電子などの業界にはマイナスとなる。

 台湾区電機電子工業同業公会(電電公会、TEEMA)の鄭富雄副理事長は、「台湾元は4年前の1米ドル=32.8元から1割値上がりした。30元が輸出メーカーの忍耐の限界点であり、これ以上の元高進行があってはならない」と訴えた。

 また、台湾機械工業同業公会(TAMI)の柯抜希理事長は、台湾のライバルである韓国は昨年、ウォンが5%下落したと指摘しつつ、韓国業者との競争のために中銀は1米ドル=32元までの下落を誘導すべきと主張した。

【表】