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国民党の両岸テーゼ、台北市議が見直し求める


ニュース 政治 作成日:2020年1月17日_記事番号:T00087952

国民党の両岸テーゼ、台北市議が見直し求める

 総統・立法委員選挙の敗北を受けて、野党・国民党内で若手・中堅党員による両岸(中台)関係のテーゼ見直しを求める動きが出てきた。同党所属の台北市議会議員、李明賢氏、戴錫欽氏、李柏毅氏、張斯綱氏の4人は15日、馬英九前総統と面会し、従来両岸関係の基盤としてきた「1992年の共通認識(92共識)」を調整し、新たなテーゼを打ち出す必要があるとの見解を表明した。17日付聯合報が報じた。

 市議らは民進党の過去の例を参考に、国民党版の「台湾の前途に関する決議文」を策定し、「台湾の民主制度の価値を維持する」を必ず含めなければならないと主張。また、従来は対外関係で中国を最重視してきたが、米国と入れ替えるべきとの認識を示した。

 これに対し馬前総統は、▽中華民国憲法に適合▽民意の支持を得られる▽中国が受け入れ可能▽国際社会の理解を得られる──の4項目を前提として、92共識に新たな定義を持たせることに反対しないと発言した。国民党が歩みを調整して、できる限り早く低迷から脱することを期待すると語った。

 馬前総統の発言について淡江大学中国大陸研究所の張五岳副教授は「中国側の見方が鍵で、彼らの立場が大きく変わらない限り『一国二制度台湾プラン』が引き続き推進されることになる」とコメントし、同党の両岸路線見直しは困難が伴うとの見方を示した。