ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

《新型肺炎》旅行業3千社が無給休暇へ、新型肺炎で打撃


ニュース 商業・サービス 作成日:2020年2月3日_記事番号:T00088047

《新型肺炎》旅行業3千社が無給休暇へ、新型肺炎で打撃

 中国・湖北省武漢市で発生した肺炎などの症状をもたらす新型コロナウイルスの感染拡大を受け、旅行業界団体の中華民国旅行商業同業公会全国聯合会(旅行業全聯会、TAAT)の蕭博仁理事長は、今後2週間でいわゆる「無給休暇(景気を理由とした労働時間削減、実際には有給を含む)」を実施する旅行業者は3,000社近く、従業員1万人に影響が及ぶと予測した。3日付経済日報などが報じた。

/date/2020/02/03/11tsai_2.jpg蔡総統(右)は、旅行業界などへの支援と同時に、産業高度化を図ると述べた(30日=中央社)

 蕭理事長によると、南部の旅行業者が既に無給休暇実施を決定した。主に中国人の団体旅行を扱う旅行業者は既に仕事がなくなっている上、5月までの台湾人の中国への団体旅行が取り消され、こうした商品を専門に扱う中小企業が無給休暇実施を行うとみられる。

 また、中国以外の海外旅行の取り消しも相次いでおり、旅行業者は手続きや返金、クレームなどへの対応に1~2週間を必要とするが、その後は無給休暇を実施する見通しだ。40~50社が廃業に追い込まれるとも予想されている。

 ホテル・旅館業では春節(旧正月、2020年は1月25日)連休以降、半分以上の宿泊がキャンセルされた。

政府が支援へ

 こうした状況に対し蔡英文総統は30日、▽旅行▽観光▽レジャー▽交通▽運輸──など打撃を受けている業界に対する支援を行うと表明した。交通部は今週の会議で、旅行業者の損失への補助や税金の減免措置などの対応を決定する見通しだ。

百貨店、来店客減少

 百貨店業も打撃を受けている。海外からの観光客が多く訪れる台北市の信義計画区では春節連休期間中、百貨店の来店客が2割以上減少した。東区商圏にある遠東そごうの台北復興館、台北忠孝館、台北敦化館は売上高が5%減少した。