ニュース 自動車・二輪車 作成日:2020年2月4日_記事番号:T00088076
自動車業界関係者によると、中国・湖北省武漢市で発生した肺炎などの症状をもたらす新型コロナウイルスの感染拡大で、中国メーカーの春節(旧正月)連休明けの稼働再開が10日以降に延期されたことにより、部品供給見通しが読めない状況だ。台湾生産車は部品不足により、3月にも生産停止に陥る恐れがある。各社は第2サプライヤーの選定や、台湾への生産移転を検討している。4日付工商時報などが報じた。
台湾の自動車メーカーは春節連休明けの仕事始めの3日、調達や製造部門が総動員で、中国の部品メーカーの状況確認に追われた。関係者は、中国の取引先に電話しても大半は連絡が付かず、責任者の携帯電話にかけたところで、部品の供給見通しを把握できなかったと明かした。
自動車メーカー各社は、必要なものを必要なときに必要な数だけ生産する「ジャストインタイム(JIT)」生産方式を採用し、部品の在庫水準を最小限に抑えている。安全在庫は1~1.5カ月のため、もし中国の部品メーカーの稼働再開が2月末まで延びれば、台湾の自動車メーカーは3月にも生産停止に追い込まれる。
中国は世界最大の自動車生産・消費市場だ。各国・地域の自動車ブランドが中国製の部品を採用しており、特に台湾生産車は近年、市場規模が縮小する中、中国メーカーと同じ部品の使用率を高めていた。またコスト低減のため、重要部品以外は第2サプライヤーを確保していない。
業界関係者は、台湾生産車が採用している中国製の部品は、大部分が消耗品や低コスト品で、台湾や東南アジアで第2サプライヤーが見つかる可能性があるが、中国製のエンジンやギアボックスなどは代替の調達先をすぐに見つけるのは困難と指摘した。
1月新車販売、10%減
台湾市場の1月の新車登録台数は前月比14.2%減、前年同月比10.7%減の3万9,417台で、同月として過去10年で最低だった。うち輸入車は1万9,844台で、全体の50.3%を占めた。
トヨタ台湾総代理店、和泰汽車は前年同月比3%増の1万5,100台、市場シェア38.3%だった。輸入スポーツ用多目的車(SUV)「RAV4」が4,089台と、SUVで過去最高を記録した。レクサスは2,687台と、台湾賓士(メルセデス・ベンツ台湾)を上回った。
2位以下は▽中華汽車工業(チャイナ・モーター、CMC)、3,764台(前年同月比30.7%減)▽裕隆日産汽車、3,313台(16.5%減)▽ベンツ台湾、2,497台(24.1%減)▽台湾本田(ホンダ台湾)、2,040台(42.1%減)──と、いずれも2桁減だった。
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