《新型肺炎》鄭州半封鎖、鴻海のiPhone生産に懸念


ニュース 電子 作成日:2020年2月5日

《新型肺炎》鄭州半封鎖、鴻海のiPhone生産に懸念

記事番号:T00088105

 肺炎などの症状をもたらす新型コロナウイルス感染拡大を受け、アップルのスマートフォン、iPhone主要生産拠点の鴻海科技集団(フォックスコン)の工場がある中国・河南省鄭州市は4日、市内の企業などに出入り口を1カ所に制限し厳格な管理を行う「閉環管理」を実施するよう通知した。湖北省武漢市の封鎖に準じる半封鎖措置といえ、10日に延期されている春節(旧正月)連休後の稼働再開が行えるかが注目される。第1四半期発売とみられる廉価版機種「iPhoneSE2」の生産が遅れるなど、台湾サプライチェーンにも打撃が及ぶ懸念がある。5日付工商時報などが報じた。

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 鴻海は、鄭州市でiPhone全体の9割を生産しているとされる。生産ライン94本を抱え、日産能力は50万台、年産能力は1億8,000万台に上る。

 鴻海は4日、中国の主要工場での10日の生産再開を目指す方針は変わらないと説明した。各地方政府の感染症対策を把握し、稼働再開の準備を進める方針だ。

 証券会社は、現在は非需要期で、深圳市の工場で3割の生産能力を補えるため、鴻海の第1四半期売上高への影響は軽微だと分析した。ロイターは消息筋の話として、鴻海はベトナム、インド、メキシコの工場で生産を増やしていると伝えた。

アンドロイドスマホも影響

 証券会社によると、鄭州市はiPhoneに加え、アンドロイドOS(基本ソフト)搭載スマホの主要生産拠点で、スマホの7台に1台は鄭州市で生産される。カメラレンズの大立光電(ラーガン・プレシジョン)や、IC設計最大手の聯発科技(メディアテック)などが打撃を受ける可能性がある。

 市場調査会社のストラテジー・アナリティクスは、物流混乱と消費者の外出減少などで、中国の第1四半期のスマホ出荷台数は6,000万台と、前年同期比32%減少すると分析した。ウェッドブッシュ・セキュリティーズは、iPhone販売100万台が先送りになると予測した。

部品囲い込みで緊急受注も

 証券会社は一方、アップルは2003年にかけ流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)の際、組み立て地の変更や、現金支払いでの部品囲い込みで影響を低減したと指摘。電子機器受託生産大手の和碩聯合科技(ペガトロン)や、カメラレンズ、プリント基板(PCB)メーカーに緊急受注が舞い込むこともあり得ると分析した。

中国の感染拡大、死者490人

 中国の国家衛生健康委員会によると、4日時点での中国本土の感染者数は2万4,324人、死者は490人で、感染拡大が続いている。台商(海外で事業展開する台湾系企業)の集中する浙江省杭州市の他、山東省臨沂市は4日、鄭州市に類似する半封鎖措置を発表した。江蘇省南京市、福建省福州市、黒竜江省ハルビン市なども追随した。

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