《新型肺炎》中国の封鎖都市拡大、台商の警戒感高まる


ニュース 電子 作成日:2020年2月6日

《新型肺炎》中国の封鎖都市拡大、台商の警戒感高まる

記事番号:T00088131

 肺炎などの症状をもたらす新型コロナウイルス感染拡大を受け、中国で封鎖または半封鎖措置を講じる都市が5日までに約30都市に拡大している。半封鎖状態の江蘇省南京市に12インチウエハー工場があるファウンドリー世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は、通常通り稼働していると強調した。中華民国全国工業総会(工総、CNFI)の蔡練生秘書長は、台商(台湾系企業)にとって、サプライチェーン(供給網)断絶の過去最大の危機で、米中貿易戦争より深刻だと懸念を示した。6日付経済日報などが報じた。

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 南京市は5日より、半封鎖措置の「小地区封鎖式管理」を実施。市内の出入りについてマスク着用・体温測定を一律義務付けた他、非居住者のうち湖北省武漢市や浙江省温州市など、新型コロナウイルス感染がまん延している地区の住民の立ち入りを禁止した。

 こうした措置に対しTSMCは、南京工場は依然24時間体制で生産に当たっており、シフト勤務も通常通り行われていると説明。ただ、従業員の工場立ち入り時には体温測定を義務付けており、今後の新型コロナウイルス感染拡大状況を注視していくとした。

 TSMCのサプライヤーで、アプライドマテリアルズの組み立てを担う半導体設備メーカー、京鼎精密科技(フォックスセミコン・インテグレーテッド・テクノロジー、Fiti)は、南京工場は設計段階と説明。主要な生産拠点である上海工場、江蘇省の昆山工場は、10日に稼働再開予定で、実際の生産への影響はまだ分からないとした。

 液晶パネルメーカーの群創光電(イノラックス)や瀚宇彩晶(ハンスター・ディスプレイ)も、春節(旧正月)連休後の活動再開延期で、まだ稼働を開始しておらず、予測は示せないとした。

 イノラックスは、南京工場で中小型パネルの後工程モジュールを生産。南京市と同様の半封鎖措置を取る浙江省寧波市では、IT(情報技術)製品や車載向けのパネルモジュールを生産している。

鴻海の売上高予測、下方修正

 外電の報道によると、鴻海精密工業の劉揚偉董事長がインタビューに応じ、今年の売上高の成長率予測を1~3%へと引き下げると述べた。同社は春節前、3~5%の成長予測を示していた。この報道に対し同社は、業績予測は未公表と説明した。

 ロイターが消息筋の話として報じたところによると、アップルのスマートフォンiPhoneの主要生産拠点である河南省鄭州市の工場では、同市の半封鎖措置を受け、生産能力の完全回復が2月末となる恐れがあるようだ。同社は、稼働再開目標は従来通り10日で、変更はないと強調した。

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