ニュース 社会 作成日:2020年2月10日_記事番号:T00088203
新型コロナウイルス感染拡大による医療用マスク品薄が続く中、「マスクと原料が同じトイレット・ティッシュペーパーも品切れになる」「おむつが原料不足で売り切れになる」という虚偽の情報が最近、インターネット上で流れ、拡散した。誤った情報なので信じてはいけないと蔡英文総統らが自身のフェイスブック(FB)ページで呼び掛けていたが、そのかいむなしく、ここ数日間に多くの量販店や薬局では、盲信した市民がトイレット・ティッシュペーパーやおむつを買い占める動きが広がった。
台北市内の量販店では陳列後すぐに棚の半分が空になった(10日=中央社)
蔡総統らによると、トイレット・ティッシュペーパーの主な原料は短繊維パルプで、マスクの主要原料の不織布と異なる。また、パルプは中国でなくチリやブラジルなどから輸入しており、台湾にもメーカーがあるので、供給不足となる懸念はないという。一方、おむつの原料はマスクと一部同じだが、台湾のおむつメーカーの在庫は十分だそうだ。
こうした正確な情報が発信されていたにもかかわらず、誤った情報を信じた市民は多かったようだ。量販店大手、カルフール(家楽福)の台北市内湖区にある店舗では8日、通路にトイレット・ティッシュペーパーの入った段ボール箱を積み上げて買い占めに対応していた。来店客の多くは記者のインタビューに「ちょうど家で切らしたから」とうそぶいたが、カートには大量のトイレット・ティッシュペーパーが積まれていた。段ボール箱ごと買っていく客もいた。
法務部は、トイレット・ティッシュペーパーのような生活必需品について虚偽の情報を広め、買い占め騒ぎを引き起こした場合、社会秩序保護法違反などで罰せられると説明した。同部調査局は9日、今回のデマを拡散したFBユーザーら7人を特定し、捜査を開始した。
台湾では値上げ報道をきっかけに、2018年2月にも各地でトイレット・ティッシュペーパーの買い占め騒動が起きていた。当時も不正確な情報がきっかけだったのだが、過去の教訓から学ぶのは難しいようだ。
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