《新型肺炎》ヤゲオ、MLCC最大3割値上げへ


ニュース 電子 作成日:2020年2月11日

《新型肺炎》ヤゲオ、MLCC最大3割値上げへ

記事番号:T00088205

 業界関係者によると、受動部品最大手の国巨(ヤゲオ)が10日、台湾の電子機器受託生産サービス(EMS)大手に対し、3月以降、積層セラミックコンデンサー(MLCC)を2~3割値上げすると通知した。新型コロナウイルスの感染拡大により、MLCC大手の中国工場での稼働率が低下し、昨年第4四半期から続く供給不足がさらに深刻化すると予想されている。価格上昇は第2四半期も続く見通しだ。11日付経済日報などが報じた。

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 ヤゲオはMLCCなどコンデンサーの他、抵抗器も値上げし、上げ幅は平均で3割に達するようだ。今後は汎用(はんよう)製品だけでなく、特殊用途向けの値上げも検討するとみられる。観測によると、新価格の適用は最も早ければ3月1日で、これに同意した顧客向けに優先して出荷する。同社は値上げについてコメントしていない。

 中国の江蘇省蘇州工場、広東省東莞工場は10日、春節(旧正月)後の稼働を再開した。ヤゲオは、現地当局が封鎖措置を取っているため従業員がそろわず、労働力不足で新生産ラインを動かせない状況だと強調した。

 サプライヤーによると、スマートフォンやノートパソコン向けの汎用製品「0201」「0402」などが既に供給不足となっており、受動部品メーカーは春節明けに中国工場で従業員を採用し、生産能力を引き上げる計画だった。しかし、ヤゲオが工場を擁する蘇州市では封鎖措置のため、求人は2月20日まで見合わせるよう通知されており、第1四半期のうちは労働者不足が解消しないとみられる。

在庫水準、50日以下

 ヤゲオはMLCC4万種、コンデンサー2万種の規格を取り扱っており、顧客は3,000社と、取引のないブランドはないといえる状況だ。春節前の在庫水準は、いずれの製品も50日を下回っていたとされ、需要に供給が追い付かない状況だ。今後、アップルが発売するとされるスマホ新機種「iPhoneSE2」や第5世代移動通信(5G)対応スマホ向け、東京五輪関連の出荷増に対応できない可能性がある。

 新型コロナウイルスの感染拡大により、村田製作所、太陽誘電、華新科技(ウォルシン・テクノロジー)も中国生産に影響が出ている。華新科技の大朗工場(広東省東莞市)は10日に稼働再開したが、ヤゲオと同様に労働者不足に直面している。

値上げ効果で増収予測

 ヤゲオの1月連結売上高は前月比1.3%増、前年同月比30.9%減の33億200万台湾元(約120億円)で、従来予測を上回った。春節連休返上で稼働し、前月比では依然プラス成長だった。証券会社は今後について、値上げ効果で売上高の成長が見込まれると予測した。

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