ニュース 商業・サービス 作成日:2020年2月15日_記事番号:T00088306
日本で新型コロナウイルスの市中感染が発生している可能性があるとして、台湾の中央流行疫情指揮中心は14日、日本に海外旅行感染症情報レベル1(注意、3段階の一番下)を出した。旅行会社には同日、日本旅行の問い合わせが相次いでおり、業界関係者はツアー取り消しや払い戻しが3~4割に上ると予測した。桜の花見シーズンの旅行、航空業界に打撃となりそうだ。15日付聯合報などが報じた。
中央流行疫情指揮センターの荘人祥・監測応変官(衛生福利部疾病管制署=CDC副署長)は、日本で新型コロナウイルス感染確認が増えており、13日には死者が出た他、感染経路が特定できないケースが相次いでいると指摘。市中感染の可能性があるため、海外旅行感染症情報レベル1を出し、台湾人旅客に対し注意を喚起したと説明した。今後も感染が拡大すれば、レベル引き上げも検討する。
中央流行疫情指揮センターは、日本に行く場合は、▽手洗い▽目や鼻、口に触らない▽咳(せき)エチケット──など予防対策を行うよう呼び掛けた。
一方で荘監測応変官は、感染者は関東・関西地方に集中しており、感染が拡大しているとはっきり言えない状況だと説明。日本から台湾に入境した旅客に対してはこれまで通り、「自主健康管理」などの措置は取らないと述べた。ただし、入境時に発熱や咳などがあればすぐに申し出、14日以内に疑わしい症状があれば、専用ダイヤルの1922に電話し、その指示に従い、マスク着用の上、医療機関を受診するよう求めた。
日本旅行キャンセル相次ぐ
旅行業界団体の中華民国旅行商業同業公会全国聯合会(旅行業全聯会、TAAT)の蕭博仁理事長によると、日本の海外旅行感染症情報レベル1発表後、旅行会社に日本旅行のキャンセルを申し出る電話が相次いだ。
旅行大手の東南旅行社(SETツアー)は、日本旅行は売上高の20~25%を占め、重要な収入源だが、最近4割のキャンセルがあったと明かした。大企業が予定していた800人以上の社員旅行も延期になったという。
日本は人気の旅行先で、昨年の訪日台湾人旅行者は延べ500万人以上とみられている。
航空大手2社、日本便減便
日本の海外旅行感染症情報レベル1発表より前に、中華航空(チャイナエアライン)と長栄航空(エバー航空)は日台便の一部欠航を発表していた。
ワイズニュースが中華航空のホームページを確認したところ、17日~3月5日までの▽東京▽大阪▽札幌▽広島▽福岡──便などが欠航となっている。
エバー航空は24~29日までの大阪、沖縄便などの一部を欠航する。
中央流行疫情指揮センターの陳時中指揮官(衛生福利部長)。新型コロナウイルスの海外旅行感染症情報レベル1(注意)は日本とタイに出されている(14日=中央社)
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