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《新型肺炎》自宅隔離者の病気・けがリスク、台北市が専用タクシー隊編成


ニュース 社会 作成日:2020年2月18日_記事番号:T00088369

《新型肺炎》自宅隔離者の病気・けがリスク、台北市が専用タクシー隊編成

 新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、台北市では現在、感染の可能性があるとして自宅や滞在先からの外出禁止措置を受けている者は約2,600人まで増えている。こうした中、同措置の最中に別の病気にかかったり、けがを負う可能性も増大することから、台北市政府はこのほど、病院への送迎のため、タクシー業者と協力し、十全な感染防止策を講じた車両を使った搬送チームを編成すると発表した。

 新型コロナウイルスへの感染が疑われるとして自宅や滞在先から14日間の外出が禁止される措置には、感染が確認された患者と接触したことを理由とする「居家隔離」と中国、香港、マカオでの滞在歴などを理由とする「居家検疫」がある。

 台北市の黄珊珊副市長によると現在、同市には「居家隔離」の対象者が29人、「居家検疫」の対象者が2,566人存在し、これまで7人が医師の診察を受けた。

 今後、新型コロナウイルスの感染がさらに拡大すれば、両措置の対象者はますます増えることになり、病人やけが人が出る可能性も高くなる。このため台北市では、衛生局と民生局が病院で診察、治療を受ける必要があると判断した場合、市が用意した専用のタクシーで搬送することを決めた。

 黄副市長によると、専用タクシーの装備、消毒、運転手の研修費などは全て市政府が提供。さらに運転手が感染する、または14日間の外出禁止措置を受けるといった事態になった場合、損失は市の災害準備金から補塡(ほてん)される。

 この他、「居家検疫」措置を受け入れる意思はあるが、ホテルなど宿泊施設から滞在を拒否された外国人旅行者について黄副市長は、台北市政府観光伝播局を通じて一部ホテルに協力を要請していると説明。こちらも協力が原因で生じた損失は市が補塡する。