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李登輝前総統、後藤新平賞授賞式に出席


ニュース 政治 作成日:2007年6月3日_記事番号:T00000884

李登輝前総統、後藤新平賞授賞式に出席

 
 「奥の細道の旅」で訪日中の李登輝前総統は1日午前、東京・六本木の国際文化会館で開かれた「後藤新平賞」の授与式典に出席した。同賞はスケールの大きな政策・構想で日本の近代化を推進した後藤新平氏の生誕50周年を記念して設けられたもので、李氏は台北市長や総統職を通じて台湾の近代化に貢献したとして第1回目の受賞者に選出された。

 なお、李氏は前日に深川の芭蕉記念館を探訪。「深川に 芭蕉を慕い来 夏の夢」の句を詠み記念館に寄贈した。参観後記者団に対し、第二次世界大戦中、日本兵としてフィリピンで戦没した実兄・李登欽氏が祭られているとして、靖国神社への参拝の希望を改めて表明した。「兄とは出征前に高雄で一緒に写真を撮ったのが最後となった」と語り、やや涙ぐむ一幕もあった。

 台湾メディアは李登欽の位牌がすでに20年前に新竹県北埔の濟化宮に移されたとして、靖国参拝は故意に中国を怒らせる不必要な行動という批判報道もあったが、当時の戦没者たちは「靖国で会おう」と言って死地に赴いており、李氏も兄の魂は靖国にいるという理解なのだろう。

 実際に参拝を行うかどうかは別として、参拝の希望表明には、この問題で日本の世論を喚起し、中国の反対主張に傾いていかないようけん制する狙いがあるとみられる。