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《新型肺炎》横浜港クルーズ船下船者、厳戒態勢で帰台の途に


ニュース 社会 作成日:2020年2月20日_記事番号:T00088419

《新型肺炎》横浜港クルーズ船下船者、厳戒態勢で帰台の途に

 横浜港到着後に乗客・乗員621人の新型コロナウイルス感染が確認されたクルーズ客船「ダイヤモンド・プリンセス」の台湾人乗船者を退避させるためのチャーター機が21日に運航される。退避者は常時、マスクと防護ゴーグル、感染防護服の着用が求められる他、できるだけトイレを使用せずに済むよう紙おむつが配布されるなど厳戒態勢の中で帰台する。

 ダイヤモンド・プリンセスには乗客として22人、乗員として2人の台湾人が乗船、うち5人に新型コロナウイルスへの感染が確認された。

 なお厚生労働省は18日、同クルーズ船の乗客のうち、19日までの14日間、症状がなく、ウイルス検査で陰性が確認された乗客を下船させると発表した。同日、台湾人5人を含む約440人が船を降り、21日にかけて非感染者全員の下船が完了する見通しだ。残りの台湾人乗船者14人も今後、感染が確認されなければ順次、下船することになる。

 下船者は全て、日本側のウイルス検査で「陰性」が確認された者となるが、中央流行疫情指揮中心(中央流行疫情指揮センター)の何啓功副指揮官は、対処方法が台湾とは異なる他、ダイヤモンド・プリンセスは新型コロナウイルスの発生源となった武漢市と同等の「感染地区」に指定されているため、退避者は台湾へ戻った後、病院で再検査を受け、改めて陰性が確認された場合も14日間の隔離措置を受けることになると説明した。

 用意された中華航空(チャイナエアライン)のチャーター機は座席数158席を備え、医師1人、看護師3人が随行する。マスクや防護服、紙おむつを着用した退避者は原則、1列に1人が座る形となり、突然、発熱などの症状が見られた場合に隔離するためのスペースも確保する。

 約4時間をかけて桃園国際空港に到着した後、整備工場内で入境手続き、健康診断が行われる。クルーズ船で同室だった夫婦などを除き、原則1人に付き1台の救急車で病院へ向かう。2度のウイルス検査で陰性となり、14日間の隔離を受けて問題がなければ帰宅できることになる。

 つらい隔離生活がまだしばらく続く見通しだが、ようやく出口が見えてほっとしていることだろう。