行政院は27日、新型コロナウイルス対策と景気対策を盛り込んだ総額600億台湾元（約2,160億円）を上限とする特別予算案を閣議決定した。内訳は感染防止対策が196億元、景気対策が404億元。３日に立法院で蘇貞昌行政院長による趣旨説明と質疑を行い、早ければ13日にも成立が見込まれる。28日付工商時報などが伝えた。
感染防止対策の予算は、▽病院での患者隔離対応▽集中検疫拠点の設置▽隔離・検疫措置が取られた人に対する防疫補償金の給付▽物資・設備の買い上げや調達──などに充てる。防疫補償金には18億2,000万元の予算が計上され、１日当たりの補償額は１人当たり800～1,000元を見込む。
景気対策は、▽内需型産業（飲食業、小売業、商圏、夜市＝ナイトマーケット、従来型市場）▽文化芸術産業▽観光・運輸業▽製造業▽農水業──などが対象となる。▽企業への融資保証▽利払い補助▽「割引クーポン券（振興商品券）」の配布（内需型産業、文化芸術産業）▽経営支援（旅館ホテル業）▽税額補助（運輸業）▽販路開拓支援（農水・畜産業）──などを行う。
蘇行政院長は「企業を全面的に支援し、衝撃を最小化することで、難関を速やかに乗り切り、産業と経済の安定を確保する」と述べた。
