ニュース 政治 作成日:2020年3月9日_記事番号:T00088710
野党・国民党の党主席補選の結果が7日判明し、若手で党内本土派に属する江啓臣立法委員(48)が得票率68.8%の圧倒的支持を集め、外省人・軍人を支持基盤とする郝龍斌前副主席(67)を破り当選した。国民党結党時の孫文を除けば、最も若い党主席となり、世代交代を印象付けた。8日付中国時報などが伝えた。
国民党は9日、江氏の党主席就任式を行った(9日=中央社)
江氏は全ての直轄市、県でリードを広げ、8万4,860票を獲得し、郝氏に圧勝した。ただ、投票率は過去最低の35.85%だった。
今回の補選は、総統選・立法委員選惨敗で呉敦義前主席が辞任したことに伴い実施された。
両氏とも対中関係で「1992年の共通認識(92共識)」の見直しは避けられないとの認識を示していた。特に本省人の江氏はこれまで国民党の対中接近とは一線を画してきただけに、中台関係は新たな局面を迎えそうだ。
江氏は「改革で重要なことは人事ではなく、仕事をすることだ。改革はポストの分配ではなく、仕事を分担することが必要だ。地方重視で民意をくみ取る方向へ組織改革を進める」と抱負を語った。
中国はこれまで与党民進党の頭越しに国民党と連携しながら、対台湾工作を進めてきた経緯があるが、そのルートも今後は機能しなくなる可能性がある。
祝電なし、中国が不快感
中国国務院台湾事務弁公室(国台弁)の朱鳳蓮報道官は「中国共産党と中国国民党は長年にわたり『92共識』を堅持してきた。江氏の主導で両党による既存の政治的基礎を守ってもらいたい」とコメントしたが、中国指導部の内心は穏やかではないだろう。
中国共産党はこれまで国民党の新主席選出に際し、祝電を送るのが慣例だったが、今回は見送った。江氏が「92共識」を否定する発言に不快感を表明したものとみられる。
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