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《新型肺炎》無給休暇、10日で2倍に急増(トップニュース)


ニュース その他分野 作成日:2020年3月12日_記事番号:T00088782

《新型肺炎》無給休暇、10日で2倍に急増(トップニュース)

 許銘春労働部長は11日、いわゆる「無給休暇」(景気を理由とした労働時間削減、実際には有給を含む)の届け出企業は78社(対象者2,200人)と、1週間余りでほぼ倍増したと明かした。過去9年で最多の企業数だ。前回2日に発表した2月末時点は40社(1,604人)だった。新型コロナウイルス感染が広がる中、飲食、旅行・宿泊、卸売・小売業などで無給休暇が急増している。12日付経済日報などが報じた。

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 許労働部長は立法院の社会福利・衛生環境委員会での報告で、無給休暇の対象者数は金属機電工業が最も多いが、飲食、旅行・宿泊、卸売・小売業は実施企業数、対象者数ともに急増していると指摘した。

 労働部は、無給休暇対象者への補助金支給などを盛り込んだ「安心就業計画」を来週発表予定で、1月15日から遡及(そきゅう)して適用する方針だ。

 頼香伶立法委員(台湾民衆党、元台北市政府労働局長)は、企業に地方当局への無給休暇実施の届け出が法的に義務付けられておらず、届け出がなければ、労働者は補助が受けられない恐れがあると指摘した。これに対し許労働部長は、企業に無給休暇の届け出を義務付け、労働者も通報できるよう、無給休暇の「注意事項」改正を検討すると回答した。

労工保険の猶予6カ月も

 許労働部長は、来週発表予定の「安心就業計画」について、新型コロナウイルスの感染拡大防止策と不況対策などを盛り込んだ特別条例の施行期間に合わせ、1月15日から遡及適用する方針を表明した。

/date/2020/03/12/00labor_2.jpg許労働部長は、無給休暇が増えている業種を中心に、労働検査を強化する考えを示した(11日=中央社)

 無給休暇の対象となった労働者に対し、労働部の「安心就業計画」と「充電再出発計画」のいずれか一つを適用できる。

 これまでの報告によると「安心就業計画」では、無給休暇中の労働者に対し、投保薪資(標準報酬月額)から雇用主が支払うべき基本工資(最低賃金)を差し引いた金額の半額を政府が補助する。支給期間は3〜6カ月間で、月額最大1万1,000元。

 「充電再出発計画」では、無給休暇期間に研修・訓練を実施すれば1カ月で最大120時間(従来は100時間)、企業は最大350万元の補助が受けられ、労働者は最大1万8,960元の補助が受けられる。

 また労働部は、感染拡大で打撃を受け、無給休暇を実施中の業種に対し、労工保険(労働保険)や労工退休金(公的勤労者退職金)の積み立てを最大6カ月猶予する方針を示した。

【表】