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《新型肺炎》不眠不休で奮闘の陳指揮官、「私だけではない」


ニュース 社会 作成日:2020年3月12日_記事番号:T00088802

《新型肺炎》不眠不休で奮闘の陳指揮官、「私だけではない」

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、中央流行疫情指揮中心(中央流行疫情指揮センター)で陣頭指揮を執る同センター指揮官、陳時中・衛生福利部(衛福部)長は、中国に残留する台湾人を退避させる第2弾のチャーター便が到着した10~11日も約26時間にわたり、一睡もせずに対応に当たり、記者会見場では「ちゃんと休んでいるか」と心配する質問も飛んだ。これに対し陳部長は「疲れているのは私だけではない」と強調し、今回のチャーター便に搭乗した医師や看護師などを含む関係者をねぎらった。

/date/2020/03/12/19kakomi_2.jpg隔離施設を視察に訪れた陳部長(右3)は11日、帰台者の帰りを喜ぶと同時に、笑顔で関係者を励ました(11日=中央社)

 事実上封鎖されている中国・湖北省武漢市などから台商(海外で事業展開する台湾系企業)関係者らを退避させるため、チャーター便2機が10日深夜と11日早朝に桃園国際空港に到着し、361人が帰台した。2月3日に続く第2弾となった。

 10日午前9時、陳部長は指揮センターに出勤して報告書に目を通し、チャーター便の受け入れ準備について確認した後、午後1時30分に記者会見に出席。その後、複数の会議をこなした上で午後11時、桃園空港へ向かった。

 中華航空(チャイナエアライン)の専用機の到着を現場で見守った後、陳部長は日付が変わった11日午前1時ごろに空港を離れ、午前2時半ごろに第1便の乗客が収容された隔離施設に到着し、状況を視察した。チャーター便で帰台した乗客は北部の隔離施設に14日間収容される。

 午前4時すぎには桃園空港に戻り、第2便となる中国東方航空(チャイナ・イースタン・エアラインズ)のチャーター便の到着を見守り、乗客が収容された隔離施設も視察。最後の乗客の姿まで見届け、施設を後にしたのは午前7時40分ごろだった。

 その後、陳部長は午前8時半に指揮センターへ戻り、朝食を取りながら報告書に目を通し、午前10時から開かれた記者会見に出席した。前日に出勤してから26時間、不眠不休で働き続けたことになる。

 陳部長は1月下旬から1日も欠かさず記者会見に出席するなど、そのタフさから「鉄人部長」の異名を取っている。いくら「鉄人」と言えども、このままの状況が続けばいつかは限界が来る。早く陳部長が安心してゆっくり休める日々が戻ってほしいものだ。