ニュース 社会 作成日:2020年3月19日_記事番号:T00088943
新型コロナウイルスの感染が拡大する中、アジア人蔑視の風潮も起きていることから、世界各地で留学、就職する台湾人学生の帰台決意が増えている。一方、感染拡大の防止のため出入境を制限する国や地域が増え、航空便の運航便数は減少しているため、航空券の奪い合いとなり、運賃は高騰。中には10倍近くに値上がりしているケースもあるようだ。
米国のスーパーマーケットでは、営業中にもかかわらず商品棚が空になった(17日=中央社)
米国の大学を昨年卒業し、そのままニューヨークの著名なデザイン会社に就職した台湾人女性は、新型コロナウイルスの感染拡大状況に不安を抱き、職を捨てて帰郷することを決意した。航空便の座席に空きがなく、最終的に通常の3倍以上に当たる片道18万台湾元(約65万円)の高額チケットを購入せざるを得なかった。
米国のラトガーズ・ニュージャージー州立大学で修士号を取得し、当初は現地で就職しようと考えていた留学生も、現在の感染状況やスーパーマーケットで商品を奪い合う市民の姿を見て、帰台を決意。慌てて航空券を予約した。同様の考えを持つ留学生は多いらしく、同級生が2日後にインターネット予約しようとした際、航空券価格は2万元値上がりしていたが、涙を飲んで購入したという。
英国ではアジア人が現地の白人から「新型コロナウイルス」などと侮蔑的にののしられる事態が発生。同国が国境を封鎖する可能性も浮上する中、台湾へ戻りたいと考える台湾人留学生が増えており、ここでも通常なら1万3,000元程度のエコノミークラスの航空券が10万元以上に上昇しているという。
この他、オーストラリアやドイツ、フランス、イタリア、ロシアなどで、状況の悪化に遭遇して帰台を望む留学生やワーキングホリデー制度で働く若者が増えているようだ。
こうした状況の中、台湾では留学生の親たちがわが子の身を案じて心配を募らせている。自身も英国留学中の子を持つ母親の舒翠玲・桃園市議(国民党)は、政府に対し、家に戻りたいと考える留学生が無事に帰台できるよう、航空会社と協力して運航便数を増やすよう呼び掛けた。
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