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《新型肺炎》コンピューテックス、9月に延期(トップニュース)


ニュース 電子 作成日:2020年3月25日_記事番号:T00089034

《新型肺炎》コンピューテックス、9月に延期(トップニュース)

 6月2日開幕予定だった世界最大級の情報技術(IT)見本市、台北国際電脳展(コンピューテックス台北)は9月末への延期が決まった。陳建仁副総統が23日時点で新型コロナウイルスの影響が最短でも2カ月続くとの見方を示したことに関連し、感染症対策本部の中央流行疫情指揮中心(中央流行疫情指揮センター)の陳時中衛生福利部(衛福部)長は24日、万一に備え、都市封鎖などの対応策の準備は整っていると説明した。25日付工商時報などが報じた。

/date/2020/03/25/00top_2.jpg陳副総統は24日、14日間の外出制限「居家検疫」の措置を受けている市民に対し、防疫を支える無名の英雄とたたえ、感染予防への協力に感謝を示した(24日=中央社)

 全世界の新型コロナウイルス感染確認者が40万人を超えた。東京五輪は1年程度の延期が決まった。

 台湾で19日より外国人の入境が原則禁止された中、コンピューテックス台北の主催団体、中華民国対外貿易発展協会(外貿協会、TAITRA)などは24日、出展者の健康と安全、出展効果、ブランドイメージを考慮の上、延期を決定したと説明した。開催期間は6月2〜6日から9月28〜30日に延期され、当初の5日間の日程を3日間に短縮する。

 同展は米コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)、独CEBIT(セビット)と並ぶ世界三大IT見本市に数えられ、毎年4万人以上のバイヤーが来場する。延期は重症急性呼吸器症候群(SARS)流行時の2003年以来、2回目だ。

 コンサルティング大手のマッキンゼー・アンド・カンパニーは最新レポートで、中国と東アジアの感染拡大は第2四半期初めにも抑制され、欧米では6月にも収束に向かうと予測した。外貿協会はこれを念頭に、世界63カ所の駐在拠点を通じ、バイヤーに対し9月の来場を働き掛けていく方針だ。

6月にオンライン見本市

 外貿協会はまた、6月の当初の開催期間にウェブサイト「台湾経貿網(台湾トレード)」を通じたコンピューテックスのオンライン見本市を開催する。台湾内外のメーカーによるオンライン新商品発表会、ビデオ通話を通じた商談会、第5世代移動通信(5G)やAIoT(人工知能+モノのインターネット)関連などのオンラインセミナーを開催する予定だ。

 華碩電脳(ASUS)や宏碁(エイサー)もオンライン発表会への切り替えなど対応を迫られている。ASUSはこれまでに、新型コロナウイルス感染拡大による部品供給不足や労働力不足といった問題が、製品発売スケジュールに影響を与える可能性があると指摘しており、重要製品に絞って発売日を維持することも検討する。

わずか6日で100人増

 台湾での感染確認は25日時点で235人(うち死者2人)となった。1月21日の最初の感染確認から3月18日の100人目の確認まで57日間かかったのに対して、100人目から200人超えまでにかかったのはわずか6日間。海外からの帰台者増加に伴い20日以降は連日新たな感染者が2桁台確認されている。

 陳副総統は23日夜、世界各国で感染状況が悪化しており、状況緩和まで最短でも2カ月かかるとの見方をフェイスブック(FB)上で示した。

 陳衛福部長は24日、万一の状況変化にも対応できるよう、都市封鎖などの対応策の準備は整っており、感染拡大状況に応じて適宜判断すると説明した。陳部長は23日、台湾は都市封鎖の状況には程遠いとの見解を示していた。