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《新型肺炎》隔離中に自宅でパーティー、外出なしで処罰できず


ニュース 社会 作成日:2020年3月26日_記事番号:T00089081

《新型肺炎》隔離中に自宅でパーティー、外出なしで処罰できず

 留学先の米国から帰台し、新型コロナウイルスの感染拡大防止のための14日間の外出制限「居家検疫」措置を受けている高雄市の学生が自宅に友人を招いてパーティーを開いていたことが非難を集めている。感染症対策本部の中央流行疫情指揮中心(中央流行疫情指揮センター)の陳時中衛生福利部(衛福部)長も「処分を検討する」と発言した。

/date/2020/03/26/19kakomi_2.jpg全世界に退避勧告が出たことで20日以降、多くの海外在住者が台湾に戻ってきている(20日=中央社)

 22日に米国から台湾へ戻った男子学生は、規定に基づき「居家検疫」措置の対象となった。14日間の外出禁止の他、毎日の体温測定・報告、家族など同居人と常に1メートル以上の距離を保ち、同じテーブルで食事しないなど、接触を避けることが求められる。

 しかしこの学生は自宅に友人を集めてパーティーを開いて大騒ぎしたため、これを知って驚いた地域の管理委員会が高雄市政府衛生局に通報した。学生は自宅から外出していないため、罰則を科すことはできず、衛生局は注意だけにとどめ、中央政府に対し、学生が受け取る防疫補償金1日1,000台湾元(約3,650円)を給付しないよう提言した。

 陳衛福部長は学生の行為は「無鉄砲で配慮にかける」と強く非難し、何らかの方式で処分することを検討すると語った。

隔離措置の違反続々

 「居家検疫」措置を無視して外出する者も相次いでいる。

 先ごろオランダから帰台して「居家検疫」措置を受けていた彰化県在住の夫婦のうち、夫は会社に出勤して顧客と商談を行い、妻も薬局へ出掛けていたことが発覚した。

 26日早朝に米国から帰台した高校生2人も桃園国際空港から自宅のある花蓮へ戻った後、市内に出掛け、ショッピングや食事を楽しんだ上、その様子をインスタグラム(IG)に投稿。これを見たインターネットユーザーによって通報された。

 規定を無視して外出したものには、その外出時間に応じて10万~100万元の罰金が科せられる。

 月末に北京から台湾へ戻った後、うその滞在先を報告した上で、百貨店やナイトクラブなどで遊び歩いた新竹県の男性(31)など「罰金100万元クラス」の違反者も既に5人に上っている。