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作成日:2008年7月18日_記事番号:T00008910
馬英九総統、「FTA交渉はWTOの枠組みで」
馬英九総統は16日、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国に日本、中国、韓国を加えた「ASEANプラス3」の枠組み形成による打撃を回避する方策として、中国との関係改善に加え、米国などとの自由貿易協定(FTA)締結に向けた交渉を進める考えを示した。その中で馬総統は、「FTAは世界貿易機関(WTO)の体制の中で自由貿易を促進するための措置」との認識を語った上で、「台湾は既に『台澎金馬単独関税領域』の名称でWTOに加盟しており、この名称をもってFTA協議を進めれば、中国からの妨害は比較的小さなものとなる」と発言した。
馬総統は同日、中小企業協会の代表との会談で、かつてシンガポールのリー・クアンユー元首相が「台湾とシンガポールのFTA交渉は2つの問題が原因で行き詰まっている。中国からの圧力と台湾の『台湾』という呼称へのこだわりだ」と語ったと指摘した。
また馬総統は、経済部が「台湾経済体(TEE)」の使用を希望していたことに対し、「シンガポールはこの名称も気に入らず、協議は前進しなかった」と語った。さらに、▽国際的孤立を避ける▽WTOおよびアジア太平洋経済協力会議(APEC)の枠組み内──の方針を基に解決を目指す姿勢を表明した。