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《新型肺炎》4連休の観光地にぎわい、感染拡大に警戒感(トップニュース)


ニュース 社会 作成日:2020年4月6日_記事番号:T00089215

《新型肺炎》4連休の観光地にぎわい、感染拡大に警戒感(トップニュース)

 新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、中央流行疫情指揮中心(中央流行疫情指揮センター)は6日、清明節連休(2~5日)に人で混み合った場所に出掛けた市民に対し、14日間の「自主健康管理」(手洗い、外出時のマスク着用、公共の場所への出入り自粛など)を呼び掛け、できる限りテレワーク(リモートワーク、在宅勤務)が望ましいと説明した。富邦金融控股(富邦金)や鴻海精密工業は該当する従業員にテレワークを指示した。日本では春分の日(3月20日)連休後に感染拡大が加速しており、医療関係者は台湾では4月10日にピークが訪れる可能性があると指摘した。6日付聯合報などが報じた。

/date/2020/04/06/19kending_2.jpg久々ににぎわった2日夜の墾丁ナイトマーケットの様子。4日の警告通知後、南部のホテルはキャンセルが相次いだ(中央社)

 同センター指揮官の陳時中衛生福利部(衛福部)長は6日午前の記者会見で、企業に対して時差出勤や分散勤務の計画も呼び掛けた。5月1~3日の労働節(メーデー、5月1日)連休の対策については、感染状況をみて決定するとした。

観光地11カ所に警告

 同センターは4日午前、墾丁を含む屏東県南州郷以南、および▽阿里山森林遊楽区(嘉義県)▽東大門夜市(花蓮市)▽嘉義市文化路(嘉義市)▽関子嶺、虎頭埤、烏山頭水庫(ダム)、湖境度仮会館などの埤塘風景区(台南市)▽興達港、旗山老街(高雄市)▽北港朝天宮(雲林県)──にいる市民に対し、不特定人物が集まる公共空間の屋内で1.5メートル、屋外で1メートルの社会的距離(ソーシャルディスタンス)の確保かマスク着用を求める、スマートフォンの警報通知サービスを発信した。

 蘋果日報が各地の警察や業者の情報をまとめたところによると、これら11カ所の観光地には2~4日で延べ20万人が訪れた計算だ。墾丁大街夜市(ナイトマーケット)には2~3日、1日当たり1万人以上が訪れ、地元警察が巡回して社会的距離の確保を呼び掛けた。陳鴻忠・屏東県政府警察局恒春分局長によると、観光客の2割がマスクを着用していなかった。

 奇美医院加護医学部の陳志金医師は、連休中に新型コロナウイルス感染が広がっていた場合、潜伏期間が約5日間、検査に2日間かかるとして、4月10日に感染確認者の急増の第1波が起こる可能性があると指摘した。

 別の医師は、今後14日間に医療機関を受診する場合には、11カ所の観光地だけでなく、旅行歴や会食、室内活動歴、濃厚接触者などを告知するよう呼び掛けた。

テレワーク続々

 経済日報によると、鴻海は、連休中に11カ所の観光地を訪れた従業員に対し、6日より7日間のテレワークを命じた。

 金融大手の富邦金は5日夜、連休中に11カ所の観光地を訪れた従業員に対し、6日から12日間テレワークに切り替えるよう指示した。国泰金融控股(キャセイ・フィナンシャル・ホールディングス)は、人気の観光地を訪れた1,200人に対しテレワークを2週間実施する。新光金融控股(新光金)も同様の措置を実施する。

 一方、▽台新金融控股(台新金)▽中国信託金融控股(中信金、CTBCフィナンシャル・ホールディング)▽玉山金融控股(Eサン・フィナンシャル・ホールディング)──などは、11カ所の観光地を訪れた従業員に就業時間中のマスク着用を命じた。