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《新型肺炎》電鍋でマスク復活、政府が実演紹介


ニュース 社会 作成日:2020年4月6日_記事番号:T00089246

《新型肺炎》電鍋でマスク復活、政府が実演紹介

 台湾では、新型コロナウイルスの感染拡大により供給不足となっていたマスクの増産体制が既に確立されているが、市民は依然、1週間に1度しか購入できない状況が続いている。こうした中、中央流行疫情指揮中心(中央流行疫情指揮センター)は5日、使用済みマスクに家庭で簡単な処理を施すことで再利用できる方法を紹介した。

/date/2020/04/06/19kakomi_2.jpg電子レンジやドライヤーなどその他の家電は、使用可能か実験が済んでいないため、使用を勧めていない(5日=中央社)

 指揮センターが5日に開催した記者会見で、中山医学大学の頼全裕副教授が紹介したマスクの再利用方法は、台湾の家庭に広く普及している電気鍋「電鍋」を使ったもの。電鍋内に蒸し料理用フレームを敷き、その上に使用済みのマスクを広げて乗せた内鍋を置いて電源を入れ、3分間加熱する(水は入れない)。その後、5分間保温状態で待てば、マスクは殺菌され、再利用できるそうだ。

 記者会見の会場では実際に指揮センター指揮官の陳時中・衛生福利部(衛福部)長がマスクの再生法を実演。処理後のマスクを着用して「嫌な臭いがしない」と感想を語った。実演中に誤って蒸し料理用フレームを内鍋の中に置こうとして司会者から「部長は料理をしたことがないようですね」と指摘され、陳部長が恥ずかしそうにほほ笑む場面もあった。

 なお電鍋で殺菌処理した使用済みマスクは99%以上の細菌ろ過効率が維持され、大幅な機能の低下を心配する必要はないという。

 頼副教授は、汚れがひどいマスクや破損しているものは再利用しない方が良いと提言。また、電鍋で処理する過程で水やアルコール、エッセンシャルオイルといった化学物質を加えた場合、マスク内の静電フィルターが損なわれ、マスクの機能が大きく低下する恐れがあると指摘した。

 一方、蔡英文政権でデジタル政策を担当する唐鳳(オードリー・タン)行政院政務委員は、マスク再生法を自身のツイッターアカウントを通じ、日本語、英語、タイ語、ドイツ語を含む6言語で紹介する動画を投稿している。

 日本語で紹介したつぶやきは6日午後2時半の時点で9,383件リツイートされ、紹介動画は既に約55万回再生された。また「炊飯器で代用可能か」との質問が寄せられ、唐氏は炊飯器を使う場合は鍋の中の蒸気が110度ぐらいになれば大丈夫と補足を加えた。