ニュース 医薬 作成日:2020年4月9日_記事番号:T00089301
科技部は8日、血液1滴で12分後に結果が分かる新型コロナウイルス迅速検査キットを、広達電脳(クアンタ・コンピューター)子会社などが出資する台湾とデンマーク合弁のバイオベンチャー、柏勝生技(ブルーセンス・ダイアグノスティクス)が開発したと発表した。正しく陽性を判定できる割合である「感度」は90%。空港や港など水際対策や、感染者の退院判断での利用を想定している。5月に欧州連合(EU)と台湾の当局から承認を取得する目標で、早ければ6月に台湾で発売する。9日付工商時報などが報じた。
検査装置「BluBox」とマイクロ流路ディスク「ViroTrack」(科技部リリースより)
ブルーセンスの何世池董事は、持ち運び可能な検査装置「BluBox(ブルーボックス)」とマイクロ流路ディスク「ViroTrack」を用いて、血清中のIgG/IgM抗体を検出する仕組みで、感染後期で無症状に転じた場合でも感染を判定できると説明した。
先週、デンマークの大病院で15人に臨床試験を実施し、感度は90%に上った。来週はイタリアの病院で200人に臨床試験を行う。
ブルーセンスに出資する台安生物科技の林世嘉総経理は、EUで承認を取得すると同時に、東南アジア市場進出を目指すと語った。
QSIのBD技術を応用
林総経理は、迅速検査キットはクアンタ傘下の広明光電(クアンタ・ストレージ、QSI)のブルーレイディスク(BD)技術をベースに開発しており、当初はデンマークで生産していたが、量産規模に届かないことから、桃園市に生産を移転したと説明した。
林総経理(左2)は、欧州では毎日1カ国で感染者が100人以上に上り、ニーズが高いと語った(科技部リリースより)
ブルーセンスは2014年、科技部が11年から推進する「研究開発(R&D)成果萌芽計画」の支援を受け、誕生した。主要株主は、デンマークの技術者チーム、QSI、中国鋼鉄(CSC)傘下の投資会社、台安生物科技などで、台湾系が7割を占める。バイオ研究開発拠点はデンマークのコペンハーゲン、ソフトウエアとハードウエアの研究開発センターと生産拠点は桃園市にある。
国衛院、3カ月以内に発売へ
国家衛生研究院(国衛院)と国防医学院は8日、最短15分で結果が分かる新型コロナウイルス検査キットの、3カ月以内の発売を目指すと表明した。同日開催したライセンス供与の説明会には22社が出席した。
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