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《新型肺炎》北京料理の天厨菜館、常連客の声援受け休業撤回


ニュース 社会 作成日:2020年4月9日_記事番号:T00089322

《新型肺炎》北京料理の天厨菜館、常連客の声援受け休業撤回

 49年の歴史を持つ台北市中山区の北京料理レストラン、天厨菜館が新型コロナウイルス感染拡大による客足激減を理由に、2カ月間休業すると今月6日に発表したところ、常連客から「休業しないで」「金ならある」など応援の電話が相次ぎ、7日、休業を撤回した。

 台北都市交通システム(MRT)中山駅近くに、1979年に開業した天厨菜館は、北京ダックや蒸し餃子(ギョーザ)、手打ちジャージャー麺などが人気の北京料理レストランで、政治家を含む多くの名士が常連客となっている。

 そんな名店も新型コロナウイルスの感染拡大の影響を免れることはできず、2月以降、売上高が9割近く減少。もともとビルの3〜4階を使用しており、4階のみの営業としたものの、食事時も客はまばらといった状況だ。このため天厨菜館は6日、4月16日より2カ月間休業すると発表した。

 同店としては一時的な営業停止のつもりだったが、発表当日より常連客から「この店がなくなったら、一体どこで食事すればいいの?」などと休業の撤回を求める電話が殺到した。中には「金がないなら、私が出す」と資金提供を申し出る客もいた。

 6日の昼食時の来店客は3テーブルのみだったが、7日の昼食時には20テーブル以上が埋まり、今週末にかけての予約が相次いだ。

 天厨菜館は当初、40年以上働くベテランを含む従業員約70人の休業中の生計を、政府の補助プランを利用して支援しようと考えていたが、適用条件を満たしていないことも分かった。こうしたことも考慮し、16日からの休業は撤回。毎日店内を消毒する他、来店客の体温測定やアルコール消毒を実施するので、安心して来店してほしいと呼び掛けた。