経済部主導の投資台湾事務所（インベスト台湾）は９日、台商（海外で事業展開する台湾系企業）のＵターン投資促進プラン「歓迎台商回台投資行動方案」で、受動部品最大手、国巨（ヤゲオ）の147億台湾元（約530億円）の投資申請を承認した。高雄市の大社、楠梓、大発工場の生産ラインを拡充する。就業機会約1,900件を創出する見通しだ。10日付工商時報などが報じた。
ヤゲオの中国の江蘇省蘇州、広東省東莞工場は新型コロナウイルス感染拡大で春節（旧正月）休暇明けの稼働率が３割に低下し、運営計画に大きな支障を来した。第５世代移動通信（５Ｇ）関連や車載用電子部品の需要が旺盛で、世界各地の顧客からの受注増に応えるため、台湾回帰で生産能力の向上を図る。
ヤゲオのＵターン投資は２回目で、合計額は312億元になる。同社は昨年、高雄市での研究開発（Ｒ＆Ｄ）センターとハイエンド製品生産拠点の設立に165億元を投資する計画が承認された。
