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中華航空の英語表記問題、機体にタピオカの妙案も


ニュース 社会 作成日:2020年4月16日_記事番号:T00089462

中華航空の英語表記問題、機体にタピオカの妙案も

 台湾政府が世界各国・地域に寄贈したマスクの輸送を担当する中華航空(チャイナエアライン)の英語表記について、中国の航空会社と誤解されるとの懸念が浮上したことをきっかけに、与野党間で社名変更論の激しい議論が展開されている。これを受けて林佳龍交通部長が、自身のインスタグラムに「TAIWAN」の大きなロゴに黒いタピオカの柄を加えた航空機のイラストを投稿し、話題を呼んでいる。

/date/2020/04/16/19kakomi_2.jpg林部長は、台湾が世界へ羽ばたけるよう広くアイデアを集めたいと語った(15日=中央社)

 台湾政府はこれまでに、新型コロナウイルスの感染が深刻な国・地域を中心に合計1,600万枚の医療用マスクを寄贈すると表明し、既に一部の国に到着している。

 台湾からのマスク輸送を担当する中華航空の英語表記は「CHINA AIRLINES」で、使用するコンテナや航空機に「CHINA」と表記されるため、中国からの寄贈と誤解されるとの懸念が浮上。これを受けて林交通部長が13日、マスクを輸送する際、コンテナに「CHINA」の文字を表示しないよう要請し、中華航空もこれに応じる方針を示した。

 林部長は14日、自身のインスタグラムに「TAIWAN」の大きなロゴに黒いタピオカの柄を加えた航空機など3パターンのイラストを投稿した(https://www.instagram.com/p/B-9BaprHkat/)。1個目のデザインは、機体の前方部分に台湾島を示すサツマイモ、後方部分にタピオカ、主翼部分にレインボーカラーをあしらったもの。2個目は、機体の下半分と主翼部分全てにタピオカミルクティーをデザイン。3個目は、日本人観光客にも人気のナイロン製買い物バッグ「漁師網バッグ」の赤・緑・青色を機体の胴体部分と主翼の一部に塗るというデザインだ。16日午後2時半現在、3,060件の「いいね!」を集めている。

 野党国民党の立法委員は15日の立法院で、新型コロナウイルスの影響で混乱した時期に社名変更を進めれば、問題の核心があいまいになると指摘。また実際に変更する場合、少なくとも11億台湾元(約39億円)の費用が必要となるが、これを国家の予算から捻出することは認められないと主張した。

 一方、民進党の立法委員は、交通部は中華航空の株主であり、経営に参画できると指摘。同社は政府系企業のため、国民が必要と認めれば予算を計上して協力することは適正との考えを示した。

 その上で民進党立法委員からは、「Taiwan Airlines」や「Formosa Airlines」への変更、または「CHINA AIRLINES」の後ろに「(Taiwan)」か「(Formosa)」の表記を加える案が提示された。