ニュース 自動車・二輪車 作成日:2020年4月21日_記事番号:T00089519
フォード車製造の福特六和汽車(フォード六和モーター)は20日、欧米からの部品供給が滞り、22日より桃園市の中壢工場の稼働を停止すると明かした。欧米の都市封鎖で、現地の部品生産ラインが停止しているため。新型コロナウイルス感染拡大の影響による台湾自動車メーカーの稼働停止は初めて。人気の台湾生産セダン「フォーカス」の納車も遅延しそうだ。21日付工商時報などが報じた。
中壢工場でフォーカスとスポーツ用多目的車(SUV)「クーガ」を生産している。福特六和は、台湾生産車の部品は、スペイン、イタリア、米国、メキシコなどから調達しており、欧米の生産ラインが停止したことで、必要な部品が入荷できないと説明した。フォードブランドの商品開発・生産を世界的に一本化する「ワン・フォード」戦略の下、世界各地から部品を調達している。
同社は、他の国・地域の工場の協力を得て代わりの部品調達先を探し、早期の稼働再開を目指すと説明した。今後1週間ごとに再開可否を検討する。現時点では再開は5月以降となる見通しだ。
昨年2月発売のフォーカスは月間販売台数が1,000台以上と好調だが、春節(旧正月)後は部品不足から台湾での納車台数が900台以下に減り、納車待ちが200台以上発生している。22日の稼働停止後は、納車台数が800台を割り込む恐れがある。同社が5月中旬に予定していた新型クーガの発売も遅れそうだ。
同社の従業員約900人のうち、工場勤務は約600~700人。休暇などを充当し、工場の稼働停止期間も給与を支給する。同社は「減班休息」(景気を理由とした労働時間削減。いわゆる「無給休暇」。実際には有給を含む)ではないと強調した。
5月以降の生産懸念
裕隆日産汽車は4月に生産が正常化しつつあったが、メキシコなど重要部品の調達先の生産停止を受け、5月にも減産に陥る可能性がある。
トヨタ車生産の国瑞汽車、台湾本田(ホンダ台湾)、中華汽車工業(チャイナ・モーター、CMC)、三陽工業(SYM)などは、4月末までは通常通り生産できると表明した。
台湾の自動車メーカーは2月下旬から3月中旬にかけ、新型コロナウイルス感染拡大による中国の都市封鎖などで、中国からの部品供給が滞ったことで減産を迫られ、欧米や東南アジアの調達先を見つけ出したところだった。
業界関係者は、輸入部品が原因で、今年の台湾生産車の市場シェアは50%を割り込むと予測した。
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