中南部に豪雨をもたらした台風7号(アジア名、カルメギ)による農業被害は、行政院農業委員会(農委会)の試算によると現段階で7億4,000万台湾元(約26億円)に上る。農作物が水に浸かった被害が最も大きく、スイカ、メロン、パパイヤ、バナナなどおよび各種葉っぱ類で計4億7,182万元の損失が出た。また行政区別では雲林県の被害が最も深刻で、計2億500万元以上の損失となった。21日付工商時報が報じた。
台風の直後、野菜価格は一時値上がりし、主婦らの間で「さらに買いにくくなる」という懸念が広がった
(中央社)
農作物が収穫できなくなった面積は2,523ヘクタール、死亡した家畜は豚775頭、ニワトリ75万7,000羽、アヒル14万5,000羽で計7,932万元の損失。漁業でも養殖場133.16ヘクタールが被害を受け、損失額は2,271万元に上った。農委会では今後、「農業天然災害救助弁法」にのっとって補助金の給付や低金利融資を行うとしている。
野菜価格は現在、台風前に緊急に収穫したこと、およびきょう(21日)が卸売市場が休みだったことから流通量が増え平均価格は下落している。しかしほうれん草、コリアンダーなど一部の野菜で値上がりがみられるという。今後2週間は台風被害の影響により野菜類の値上がりが予想され、農政当局では状況を見て冷蔵野菜の放出を行うとしている。