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《新型肺炎》台湾寄贈のマスク到着、日本が謝意


ニュース 社会 作成日:2020年4月22日_記事番号:T00089565

《新型肺炎》台湾寄贈のマスク到着、日本が謝意

 新型コロナウイルス感染症の流行が深刻化する日本に対し、台湾政府が寄贈したマスク200万枚を乗せた貨物機がきのう21日、成田空港に到着した。日本の菅義偉官房長官は同日の記者会見で「台湾からの温かい支援に改めて心からの謝意を表明したい」とコメントした。

/date/2020/04/22/19kakomi_2.jpg古屋衆議院議員(左)は、「台湾日本友好」などと書かれた横断幕を目にして感動したと語った(21日=中央社)

 台湾政府は域内におけるマスクの増産体制確立に伴い、4月に入って以降、人道的視点から世界各国に向けてマスクの寄贈を行っている。外交部は16日、日本で感染状況が深刻化する中、台湾との関係強化を目的とする日本の超党派議員連盟、日華議員懇談会(日華懇)などから医療物資の救援要請があったと明らかにし、200万枚のマスクを寄贈すると発表した。

 21日午前、寄贈されたマスクが成田空港に到着。航空機から降ろされた貨物には「Taiwan Can Help(台湾が力になれる)」「台湾日本友好」と記された横断幕が掲げられ、中の段ボール箱には「日本加油(日本がんばれ)」と書かれた紙が張り付けられていた。

 空港でマスクを迎えた日華懇会長の古屋圭司衆議院議員が台湾の政府と市民に感謝を述べると、立ち会った謝長廷駐日代表は「台湾と日本はこれまでも災害が発生した際、互いに助け合ってきた」と指摘。「今回は日本の新型コロナウイルスの感染状況を見てマスクの寄贈を決めた」と説明した。到着したマスクは今後、学校や医療機関に配布される。

 また菅官房長官は直後に開かれた記者会見で台湾に対する謝意を表明した上で「新型コロナウイルスという人類共通の脅威に対して、関係国・地域との連携協力を引き続き強化したい」と語った。

 消息筋によると、安倍晋三首相もマスク到着後、謝駐日代表に電話で連絡し、蔡英文総統と台湾市民に感謝を伝えてほしいと話したという。

 日本台湾交流協会の大橋光夫会長は22日、「台湾自身が感染拡大の防止に向けて懸命に努力している中にありながら、わが国を含む多くの国・地域に貴重な医療物資を提供することを決断された蔡英文総統の強い使命感と台湾の人々の助け合いの気持ちに深く感動している」と謝意を示した。

 日本台湾交流協会台北事務所の泉裕泰代表もフェイスブック(FB)に中国語で、「日台のきずなの歴史に新たな一章が加わった」とつづった。

 この他、宜蘭県の蘇澳鎮公所(役場)から沖縄県石垣市にマスクやメッセージカードなど、台北市のロータリークラブ(RC)関係者から静岡県伊豆市にマスク2万枚、台南市の団体・企業から千葉県白井市にマスクカバー500枚、台湾の医療団体から大阪市に防護服の代用品として雨がっぱ1万着など、地方政府や民間団体からの日本支援も相次いでいる。インターネット上では多くの日本人ユーザーから感謝のコメントが投稿されている。