鴻海精密工業の主管はこのほど、米ウィスコンシン州の生産拠点で４月末を含む今春、ネットワークセキュリティー関連製品の生産を開始すると認めた。現地の情報を基に27日付経済日報が伝えた。
鴻海のウィスコンシン工場はこれまでに、ネットワーク機器とその重要部品、および人工呼吸器を生産するとの計画が明らかとなった。
市場では、同社が2018年以降に進める生産拠点移転計画の一環で、需要が増大するミドル〜ハイエンドネットワーク機器の一部を中国以外で生産してほしいとの米国顧客の要求に応じたものとみられている。
新型コロナウイルス感染拡大を受け、企業でテレワーク（リモートワーク、在宅勤務）やビデオ会議の導入が増える中、法人向けクラウドサービス関連の需要が増大している。欧米では情報セキュリティーを重視する姿勢が強まっており、これも鴻海が中国以外での生産拡大を加速させる要因となっている。
