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鴻海、高雄自由貿易港に進出計画


ニュース 運輸 作成日:2008年7月21日_記事番号:T00008975

鴻海、高雄自由貿易港に進出計画

 
 鴻海集団が、高雄自由貿易港区への進出計画を進めている。当初はベトナムや中国広東省深圳工場の製品や半製品を対象に、高雄で簡単な加工、積み替えを行う計画で、将来的には同集団にとって世界各地への出荷・中継センターの役割を果たすことが期待される。21日付経済日報が報じた。

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 交通部高雄港務局の局員によると、鴻海集団は先日同局に対し、高雄自由貿易港区における用地取得の要望書を提出した。現在同局が拡張予定の38.8ヘクタールすべてを取得したい意向だという。今週中に交通部と協議し、郭台銘同集団董事長の結婚披露宴が予定されている26日までに計画の決定を希望しているもようだ。

 鴻海集団は加工貿易拠点として保税区に指定されている自由貿易港区への投資を好感しており、高雄港務局によると取り扱うのは自社製品が中心になる見通しだ。

 鴻海集団は20日、「南部での投資計画を進めていることは事実だが、詳細については明らかにできない」とコメントした。

高雄に加工工場設置も

 鴻海集団が高雄港務局に提出した計画案は、まずベトナム工場や、同集団傘下、富士康科技集団(フォックスコン)の深圳工場の製品の輸出を、現行のシンガポール経由から高雄港経由に切り替え、その後、簡単な加工工場の設置や貿易業務の取り扱いを進めていくというものだという。

海運大手も用地狙う

 高雄港務局によると、自由貿易港区用地は全体38.8ヘクタールのうち、公共施設利用分以外の27ヘクタールを活用する計画。完成は早ければ来年になる見通しだ。鴻海集団にはまず中継センターとして2~5ヘクタールの用地を提供し、不足であれば、さらに土地の提供を行う考えだ。

 鴻海集団以外では、海運大手の万海航運(ワンハイラインズ)や、香港大手の東方海外貨櫃航運(OOCL)も用地取得の要望書を提出している。現在のコンテナヤードをさらに拡大したいためだ。

 鴻海の高雄自由貿易港への進出が実現すれば、6月初旬に投資意向書を交わした高雄軟体(ソフトウエア)園区に続く高雄への投資となり、南部の経済振興への貢献が見込まれる。