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連日感染ゼロで安堵感か、連休の行楽地は大にぎわい


ニュース 社会 作成日:2020年5月4日_記事番号:T00089766

連日感染ゼロで安堵感か、連休の行楽地は大にぎわい

 世界で新型コロナウイルスによる混乱が続く中、台湾では新たな感染確認ゼロが続いており、好天に恵まれた労働節(メーデー、5月1日)連休(1~3日)は久しぶりの外出を楽しむ市民で観光地や行楽地が大にぎわいとなった。

/date/2020/05/04/19kakomi_2.jpg北投市場(台北市北投区)は買い物客が押し寄せ、「高速公路1968」で黄信号(やや多い)がともった(2日=中央社)

 感染症対策本部、中央流行疫情指揮中心(中央流行疫情指揮センター)が毎日発表している新型コロナウイルスの新たな感染確認は、連休初日の1日まで6日連続でゼロとなり、台湾での域内感染確認ゼロは19日連続(4日までで22日連続)となった。

 花蓮県の人気観光地、太魯閣(タロコ)国家公園は1日、予想を30%上回る人出を記録した。自家用車でやって来る観光客が多く、駐車スペースが足りなくなったことから急きょ、観光バス用スペースを活用して対応した。

 宜蘭県の抹茶山も登山客が詰め掛け、出発地点となる五峰旗風景区の駐車場では駐車スペース使用比率は50%まで、一度の入山は500人までと総量規制を導入し、人が密集しないよう対策を講じた。午後3時半まで同措置は続いた。

 中部でも南投県の合歓山山麓に位置する台湾の道路最高地点「武嶺」に大勢のバイク客が押し寄せ、同県の観光スポット、渓頭付近も約1キロメートルにわたる渋滞が発生した。

 市民の外出が増えたことで各地の高速道路で交通量が増えた他、観光ホテルでも客室稼働率に急激な回復がみられたという。観光地の墾丁(屏東県)は宿泊施設の客室稼働率が約1割に落ち込んでいたが、1日は1割上昇した。台東県の宿泊施設は1日の客室稼働率が3割、花蓮県では6割だった。

 交通部は連休に先立ち、同部が提供するアプリ「高速公路1968」(https://1968.freeway.gov.tw/)に観光スポットなど全土216カ所の混雑状況を確認できる新機能を追加した。この機能に登録されているスポットについては人出を抑制する効果があった一方、登録されていないスポットへの訪問を助長する結果となった。また、一度登録されれば「危険な場所」というイメージが定着し、悪影響を受けるとの声も出ている。

 中央流行疫情指揮中心指揮官の陳時中衛生福利部(衛福部)長は、外出自体は反対しないが、マスク着用、社会的距離(ソーシャルディスタンス)確保、手洗いなどの個人ができる衛生対策をしっかり取ってほしいと呼び掛けた。