ニュース その他製造 作成日:2020年5月5日_記事番号:T00089769
沈栄津経済部長は4日、下半期の台湾製造業は現在より深刻な状況に陥ると警告した。2週間ごとに企業との電話インタビューで、産業界の現状を把握しており、電子・情報通信技術(ICT)企業から6月までの受注は問題ないが、7月以降の受注見通しが不透明との声があったと明かした。台湾は生産が可能な状況でも、欧米の新型コロナウイルス感染症流行は深刻で、最終製品の需要回復時期が見通せないためだ。5日付経済日報が報じた。
沈経済部長(前)は、企業の打撃は新型コロナウイルスが原因で、産業自体に問題はないと指摘した(4日=中央社)
沈経済部長は立法院経済委員会で、いかに台湾産業振興・回復を図り、経済低迷・デフレを回避するかをテーマに報告した。
台湾にある工場の何割の生産ラインが正常化しているかと陳超明立法委員(国民党)に質問され沈経済部長は、正確な数字は不明なものの、生産は安定しているが、企業は労働力不足、受注不足の懸念があると説明した。
陳立法委員は、米中貿易戦争の再燃が懸念される中、保護主義の台頭で、輸出依存度が高い台湾は下半期も試練が続くと指摘した。これに対し沈経済部長は、国際情勢の変化に厳しい態度で臨み、産業界の支援、リスク低減を図ると述べた。
消費大国である欧米の需要激減に対し経済部は具体的な輸出促進計画があるのかと曽銘宗立法委員(国民党)に問われ沈経済部長は、現段階では産業救済、雇用維持に全力を注ぐと回答した。
「V字回復はない」
下半期の製造業の見通しについて中央研究院(中研院)の陳馨蕙・助研究員は同日、誰も正確に見通せないと断言した。ただ、企業への電話インタビューを基に、V字回復はあり得ず、回復に時間がかかるL字型で、企業も第3四半期になるか第4四半期になるか見極められないと語った。
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