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3月に結婚したカップル、初めて1万組割り込む


ニュース 社会 作成日:2020年5月6日_記事番号:T00089806

3月に結婚したカップル、初めて1万組割り込む

 内政部の統計によると、今年3月に結婚したカップルは9,378組と、同月として統計開始以来初めて1万組を下回った。新型コロナウイルス感染対策で結婚式や披露宴などの大勢の人が集まるイベントを自粛しているためとみられ、今年末から来年明けにかけての出生数にも影響が及びそうだ。

 台湾では春節(旧正月)前、1月に結婚式を挙げるカップルが多く、例年2月は結婚するカップルが減少するが、3月には再び増加するため、これまで1万組を下回ることはなかった。

 台湾大学社会学系の薛承泰教授は、新型コロナウイルス感染拡大による結婚への影響が想定していた4月以降より早かったと指摘した。5月も結婚意欲は低いままでも、台湾でこのまま新たな感染確認ゼロが続けば、6月には結婚への意欲が回復すると予測した。

 ただ薛教授は、2008年の世界金融危機以降、「減班休息」(景気を理由とした労働時間削減。いわゆる「無給休暇」。実際には有給を含む)や減給など、経済的な理由により結婚への意欲が低迷したことから、新型コロナウイルス感染拡大でも結婚意欲への影響が長引く可能性もあるとした。

 昨年上半期の出生数は死亡数を下回り、初めて人口の自然増減率がマイナスとなった。下半期は出生数が大幅に増え、通年ではプラスだったものの、今年2月、3月は人口の自然増減率マイナスが続いた。このまま結婚するカップルが増えなければ、通年での人口の自然増減率が初めてマイナスに陥る可能性がある。