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TECO、宝佳資産と経営権争いで辛勝


ニュース 家電 作成日:2020年5月12日_記事番号:T00089903

TECO、宝佳資産と経営権争いで辛勝

 家電・機械大手、東元電機(TECO)が11日に開いた定時株主総会では、最近同社の株式を大量取得した「宝佳資産管理」との経営権争いが注目されたが、結果は現経営陣の「辛勝」だった。12日付自由時報が伝えた。

/date/2020/05/12/02teco_2.jpg邱董事長(中)は、カネで経営権を買うことができても、無形資産は手に入らないと述べた(11日=中央社)

 宝佳資産管理は建設業を主力とする宝佳機構の投資会社で、関連会社の嘉源投資、源通投資と合わせ、持ち株比率を22.3%まで伸ばしており、来年以降の株主総会に経営権争いが持ち越されるのは必至だ。

 今回の株主総会では董事の定数を7~11人に削減する定款改正案が55.5%の賛成で可決された。また、宝佳資産が提出した減資案は否決されたものの、賛成票が37.2%に達し、現経営陣はかなりの圧力を感じているとみられる。

 TECOの邱純枝董事長は株主総会後、記者団に対し、「TECOの創業株主は60年余りにわたって経営を続けてきた。社会のために創造した無形価値は単純に保有株数だけでは計れない」と強調した。

Q1純利益、29%減

 一方、業績面では第1四半期売上高は前年同期比8.4%減、純利益は前年同期比29%減の4億4,700万台湾元(約16億円)だった。中国市場のサプライチェーンが影響を受けたほか、主力輸出先の北米市場が新型コロナウイルスで打撃を受け、北米での売り上げが大幅に落ち込んだ。

 邱董事長は「新型コロナウイルスの感染拡大を受け、労働力のスリム化で戦力を維持し、第2サプライチェーンの構築を急いだ。上半期の減収は避けられないが、通年での減収を避けることが目標だ」と述べた。